松下電器産業に続いて投入した3 in 1型の「DR-MX1」は、DVD/HDD/VHSを相互にダビングできる「6通りのダビング」(同社)が売りだ。VHSからのダビング時には、無記録部分を自動的にカットする「オートブランクカットダビング」、VISS信号によって番組を分割する「自動タイトル作成ダビング」といった機能も使える。
ビデオデッキ部はVHSで、S-VHSは簡易再生となる。ただし、ダビング時に限り、内部的にS-VHSのままHDD/DVDに映像信号を受け渡すことができるという。これは「外部出力に関係する回路などを省いてコストを削減したが、高画質ダビングに対する要望も多い」ため。
また、この「S-VHSダビング」は、“ビクターならでは”の「長時間モードでも解像度が高い」という特徴を活かすものだという。
メーカーによって異なるが、一般的に1枚のDVDメディアに3時間以上録画するときは縦解像度を350ライン以下に設定していることが多い。これは、ビットレートを落として収録時間を増やすため。もちろんビクター製品でも同じように段階的に解像度を落としていくが、「3時間以上でもS-VHSクラスの400本を維持している点がビクター製品の特徴だ。この部分が画質面の優位につながる」(同社)という。
「たとえば、1時間ドラマを21回分録画するとき、S-VHS相当の画質で残したければ、他社製品は11枚のメディアが必要だ。しかしビクター製品では7枚で済む。多くの番組を録画する人ほどメリットを感じることができるはずだ」(同社)。
これまで、ハイブリッド型のレコーダーは1機種しか販売していなかった日本ビクター。だが、三菱電機や日立製作所に続き、同社も本格的に展開する構えだ。同社AV&マルチメディアカンパニー副社長の河田晋吾氏は、2004年にはアテネオリンピックやサッカー「ユーロカップ」といった大きなスポーツイベントが開催されることを挙げ、2004年は従来の予想を上回るペースでDVDレコーダーが普及すると予測している。
「イベントはいずれも欧州で開催されるため、時差の関係でタイムシフトが必要になる。2004年のハイブリッドレコーダー国内販売台数は、400万台に達するだろう。その中でビクターは2桁のシェアを獲得したい」(河田氏)。
製品名 | DR-MH30 | DR-MH50 | DR-MX1 |
---|---|---|---|
対応メディア | DVD-RAM/-RW/-R | ||
HDD容量 | 160Gバイト | 250Gバイト | 120Gバイト |
映像記録方式 | MPEG-2 | ||
音声記録方式 | ドルビーデジタル/リニアPCM(XPモード時) | ||
チューナー | 地上アナログ(DR-MH50のみGRT) | ||
G-Guide | ー | ○ | ○ |
Gコード | ○ | ー | ○(VHSのみ) |
2パスエンコード | ○ | ||
高速ダビング | ○ | ||
入力 | S端子/コンポジット×3系統 | 2系統 | |
出力 | D端子×1、S端子/コンポジット×2 | D端子×1(HDD/DVD用)、S端子/コンポジット×2(うち1系統はHDD/DVD専用) | |
DV端子 | ○ | ||
光音声出力 | ○ | ||
サイズ | 435(幅)×350(奥行き)×70(厚さ)ミリ | 435(幅)×383(奥行き)×96(厚さ)ミリ | |
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