シャープの「SD-AN-1」も、X-AM1と同様に独自の機能を持たないシンプルなAny Music対応機。同社得意の1bitデジタルアンプを搭載する。
このデジタルアンプは、時間分解能にしてCDの64倍という2.8MHz 1ビットデジタルアンプ。高速なサンプリングによって、キレのある高音質を再現するという。
異色とも言える特徴は、ソフトウェアのGPL/LGPLライセンスに沿った公開が行われていること。サポートページでは.rpmおよび.tgz形式でのファイル配布が行われており、GPL/LGPLライセンスに沿った改変・再配布が可能になっている。
ソースコードについての質問は受け付けないとのことで、活用にはそれ相当のスキルが要求されるが、非常に興味深い試みといえるだろう。
ケンウッド「NZ-07」の特徴は、Any Musicと関係ない(?)ところにある。
液晶ディスプレイが付属するのだが、この液晶ディスプレイ、TVチューナーが内蔵されている液晶TV。小型ながらスピーカーも内蔵されており、流れている曲名の確認などのほか、VHF/UHFが視聴可能なTVとしても活用できる。
本体脚部にはピンスパイクを装備、設置面積を小さくして床への接点圧力を高めることで、内部で発生する振動がアンプへ与える影響を低減している。また、スピーカーバッフルの角にラウンドを設け、音の回折による影響を低減している。
各機種の特徴を一言で表現すると、NAS-A1が「VAIO Mediaとの連携」、X-AM1が「落ち着いたデザイン」、SD-AN-1が「ソフトのオープンソース公開」、NZ-07が「TV視聴」となるだろう。HDDジュークボックスの使い勝手や外部機器との連携については全くと言っていいほど差がないので、購入の際にはこれらの特徴とデザインから機種の選択をすることになるだろう。
今回は第1弾製品ということで、各社とも手堅くまとめた印象があるが、本来Any Musicとはサービスのプラットフォームであり、ポータブルタイプや特定の機能に特化した製品などが登場してもおかしくない。各社の次期モデル、あるいはまだ対応端末を発表していないAny Music参加各社(オンキヨー、ディーアンドエムホールディングス(デノン/マランツ)、日本ビクター、ヤマハ)には、個性的な端末を期待したいところだ。
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