さて、画調モードの選択と組み合わせて使うのが、オプトブラックだ。オプトブラックはオフ、ナチュラルブラック、ディープブラックの3モードがあり、オフ時にはランプモードが標準、それ以外のモードでは静音(やや暗め)になる。アイリスも連動しており、オフでは開放、ディープブラックでは最小、ナチュラルブラックはその中間位置の設定だ。
オフではレンズの明るさや、やや強めの150ワットUHPランプなどにより1200ルーメンという明るさを達成するTX100Jだが、ディープブラックでは逆に400ルーメンまで明るさを抑え込み、コントラスト拡張のためのギミックを使わずに1200:1という高コントラスト比を実現する。
シアター用途ではナチュラルブラックとディープブラックの両モードが活躍する事になるだろうが、ナチュラルブラック時はやや黒浮きが気になる。しかしディープブラックまで落とすと黒浮きはかなり解消され、レンズ自身のコントラストもあって、コントラスト比を向上させた最新の御三家モデルに勝るとも劣らないコントラスト感を実現する。
もっとも、実際にホームシアターを使っていると、気合いを入れて完全遮光で機器のLEDやFLDなど様々な光源を絶って見ることもあれば、ソファー背後やテーブルの上だけを軽く照らして視聴すること、あるいは友人と話しながら見るなんてこともある。絵作りをそのままに、ボタンひとつでランプモードとアイリスが変化するのはなかなか便利だ。
また、画調モードのプリセットにやや疑問があると述べたが、本機は画質調整項目がうまくまとめられており、プリセットを元にして細かな調整を行えるようにしている。
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