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「AVeL LinkPlayer」に無線LAN内蔵のドライブレスモデル

» 2005年01月12日 19時11分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

 アイ・オー・データ機器は1月12日、ネットワークメディアプレーヤー「AVeL LinkPlayer」に無線LAN内蔵のドライブレスモデル「AVLP2/G」を追加した。基本機能は従来製品と同等ながら、縦置きも可能な省スペース型をバリエーションに加えることで新規ユーザーの獲得を目指す。出荷開始は1月末の予定。価格は2万6400円だ。

photo AVLP2/Gは、縦置き/横置きの両方に対応。本体サイズは、縦置き時で33.4(幅)×160.3(奥行き)×203(高さ)ミリ。重量は約472グラム

 黒に塗装されたきょう体は、33.4(幅)×160.3(奥行き)×203(高さ)ミリとスリム。DVDドライブを省略し、背面の無線LAN用ポールアンテナは可動式としたことで、縦置きも可能な省スペースモデルになった。

photo リモコンも一新した(クリックで拡大)

 DVD-ROMドライブがない点を除き、基本性能は9月に発売した「AVLP2/DVDG」と同じ。米Sigma Designsのデコーダチップ「EM8620L」を搭載し、MPEG-1/2/4、DivX、Xvid、WMV9の再生が可能だ。Windows Media Video 9の場合は、「HDモード」で720p相当の1280×720ピクセル(D4)までサポート。画像フォーマットは、JPEG、BMP、GIF、PNGの4種、音声はMP3、WMA、AAC、PCM、OggVorbisの5種に対応している。

 背面インタフェースも従来モデルと同等だ。D4出力を搭載し、720Pのハイビジョン出力をサポートするほか、DVI、S端子/コンポジット、光オーディオ出力などを備えている。ネットワークは、有線ポートとIEEE 802.11b/g無線LANを内蔵。パソコンやNAS(同社製「LANDISK」に対応)に保存したファイルを再生できるほか、本体前面のUSB2.0ポートに接続した外付けHDDのメディアファイルも再生できる。

photo D4端子、DVI、S端子/コンポジットなどのインタフェースを備える

 添付ソフトは、サーバソフトの「AVeL Link Server」、同社製TVキャプチャソフト「mAgicTV」との連携やデジタルコンテンツのオートトランスコード機能を持つ多機能サーバソフト「AVeL Link Advanced Server」、デジタルコンテンツ管理ソフトの「Media Sink」の3つ。同社製TVキャプチャカード搭載のパソコンと組み合わせ、テレビ画面にEPGを表示して録画予約を行ったり、パソコンで録画した番組の情報をテレビに表示することもできる。

DLNA対応は「検討中」

 ネットワークメディアプレーヤーは、市場規模こそ累計出荷で2万7000台(2004年12月時点、出典はBCN)程度とまだまだ小さいものの、このうち同社製プレーヤーは約6割を占めている。アイ・オー・データ機器、取締役エンターテインメントユニット担当の土田拓氏は、「AVeL LinkPlayerのイメージにより、パソコンに蓄積したメディアをTVで視聴するというスタイルが市場に受け入れられつつある」と自信を見せた。さらに、2005年の市場動向として「ホームネットワークに複数のビデオサーバとクライアントがぶらさがる時期になる。相互接続性、オープン化が一つのテーマとなるだろう」と予測している。

photo アイ・オー・データ機器、取締役エンターテインメントユニット担当の土田拓氏
photo ネットワークメディアプレーヤーの月次出荷台数および累計出荷台数(出典はBCN)

 ただし、注目のDLNA対応については慎重な構えだ。ソニーやシャープなど家電メーカーが先行してDLNA対応を打ち出しているが、同社としては乱立する規格の中で主流になるものを見極めたい考え。「AVLP2/G」を担当する同社エンターテインメントユニットの増田憲泰プロダクトリーダーは、「対応時期や規格は未定だ。市場を見ながら、時流にあった対応をしていきたい」と話している。

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