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“本格的な黒”再現――三菱電機「HD2+」採用62V型DLPリアプロTV(2/2 ページ)

» 2005年02月25日 17時12分 公開
[西坂真人,ITmedia]
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 大画面テレビでは、ほかにプラズマテレビや液晶方式のリアプロTVがあるが、開口率の低さ(PDP 50%、液晶リアプロTV 57%)から画素と画素の間に格子状の溝が発生し、それが画面サイズが大きくなるほど目立つという問題があった。また、プラズマや液晶は、画面が焼き付いたり寿命の問題もあって長時間試聴するテレビ向きではないという声もある。

 同社京都製作所所長の菊池修二氏はDLPのメリットについて「DLPは開口率が89%と非常に高いため、画素と画素の間が狭く、つなぎめない滑らかな映像を再現できる。また、DLPに使われるDMDは素子が光を反射するミラー構造なので、画面の焼き付きがないのも特徴。消費電力も190ワットで、同サイズのプラズマテレビ(600ワット)に比べて約1/3と低消費電力なのも魅力。さらにDLP自体が長寿命なため、ランプ交換だけで購入時に近い明るさや画質になる」と語る。

photo 同社京都製作所所長の菊池修二氏
photo 他社製57V型LCDリアプロTV(左)、新製品「62-DL5」(中央)、同社製61V型プラズマ(右)の画質比較。コントラストの高さが見てとれる

 ランプ(高圧水銀ランプ)の交換は画面下フロント部のパネルを外すだけでユーザーが簡単に交換できる。ランプ交換の目安は約5000時間。製品には予備ランプを1つつけて出荷する予定だという。別売り交換ランプの価格は3万5000円。

photo

 「各メーカーから過去に何度もリアプロの提案があったが、市場に受け入れられなかった。しかし現在は、生活スタイルや視聴環境が変化し、地上デジタル放送などデジタル放送とDVD機器/コンテンツの普及、そしてデバイスの進化によって高画質化/薄型化が可能となるなど、リアプロTVが普及する環境が整ってきた。大画面を楽しみたいというニーズの高まりに、当社はDLPリアプロTVを核としてDVDレコーダ/D-VHS/デジタルチューナーをセットにしたAVシステムを提案していく。今後は、50インチや薄型タイプなどラインアップの増強も行っていく」(同社リビングデジタルメディア事業本部副事業本部長の古賀良男氏)

photo 同社リビングデジタルメディア事業本部副事業本部長の古賀良男氏

 主な仕様は以下の通り。

三菱DLPカラーテレビ「62-DL5」
形名 62-DL5
画面サイズ 62V型
DMDパネル 0.81インチHD2+
画素数 1280×720ピクセル
アスペクト比 16:9
Y/C分離 3次元Y/C分離回路
音声出力 10ワット×10ワット
チューナー 地上アナログ×2、CATV(C13〜C38ch)
消費電力 190ワット(主電源OFF時:0ワット、リモコン待機時:32ワット)
サイズ 1483(幅)×1109(高さ)×505(奥行き)ミリ
重さ 63.4キロ(別売りスタンド込みで90.9キロ
入出力端子 ビデオ入力×3/S入力×3/D3入力×2/コンポーネント入力×1/DVI×1/ビデオ出力×1
価格 70万円
発売時期 2月28日

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