三菱電機は都内にて行われた新製品内覧会にて、リアプロジェクション(リアプロ)TVを、今年度中に日本国内へ投入することを明らかにした。
画面裏側から映像を投射するリアプロTVは、同じ大画面を実現するにしても液晶やプラズマよりも安価にできるというメリットがある一方、フォーカスが甘い・投射スペースが必要なため薄型化が困難であることがデメリットとして挙げられることが多かった。
しかし、DLPやLCOSを利用したリアプロは大幅に画質の向上を果たしており、欧米では既にかなりの数のリアプロTVが販売されている。また、国内においても、セイコーエプソンが57/47V型の製品を販売開始している
三菱電機が国内で発売するリアプロTVは、同社が既に米国で発売している62V型DLP方式の「WD-62525」を日本国内向けにアレンジしたもの。WD-62525は1280×720Pの表示が可能で、米国では約4000ドルで販売されている。
国内生産は行われず、WD-62525の日本向け仕様として同社メキシコ工場にて生産されたのち、日本に輸入される。そのため、価格も「75万円ぐらいになるのでは」(同社)と、米国での販売価格よりもやや高めに設定される見込み。
「国内での販売に際しては、システム販売をメインに考えている」とのことで、AV専門店を中心に、ホームシアターのコンポーネントとして販売されることになりそうだ。また、同社ではリアプロTVと同様に、今年度中にはワイドXGA(1365×768)表示の50V型プラズマテレビも投入する予定。
同社は薄型TVのラインナップにおいて、17V〜37V型を液晶、42V型をプラズマにて展開しており、発売が決定した62V型リアプロTVはその最上位に位置することになる。
最近では40型以上の大画面薄型TVにおいても液晶を搭載した製品が人気だが、「大画面液晶にはプラズマの値頃感で対抗していきたいが、大画面の主力はDLP方式のリアプロと考えている」と同社では述べており、インチあたりの単価に優れるリアプロTVを推進していきたい考えだ。
そのほか、会場にはLVP-D1208の後継となるDLPプロジェクターも展示されていた。中級機に位置づけられるホームシアター向け製品で、4000:1という高コントラストを実現するのが最大の特徴。パネルサイズ(1024×576)など主な仕様はLVP-D1208に準じるそうだが、「色作りに関しては上位機種のLVP-D2010に近い」(同社)。
輝度は1500ルーメンで、ランプの耐久時間は約4000時間。10月末の発売が予定されており、市場価格としては20万円半ばになる見込み。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR