S-VHSで録画されたテープを、S-VHSクオリティでダビング可能な機能も継承している。今のところ、この機能を備えているのはDIGAとビクターの製品のみで、他社の製品は「SQPB」(VHSクオリティでの再生)止まりだ。本当に画質にこだわるなら、かつてのハイエンドS-VHSビデオデッキで再生し、外部入力でのダビングが正解だとは思うが、手軽さと高画質の両立という点ではやはり魅力だろう。
また、DIGAエンジンIIにより実現したLPモードのD1解像度化のメリットも、VHSからのダビングでは意味が大きい。160分/180分テープに標準モードで録画した番組でも、D1解像度のまま再生互換性の高いDVDビデオフォーマットでDVDメディア(DMR-EH70Vの場合はDVD-R/DVD-RW/DVD+R)へダビングできるからだ。
DVDメディア1枚に180分(3時間)までという条件ならば、東芝の「RD-XV34/44」が4/5 D1(544×480ピクセル)、ビクターの「DR-MX5/MX3」が2/3 D1(480×480ピクセル)と、1/2 D1(352×480ピクセル)より高い解像度の録画をサポートしている。しかし4/5 D1、2/3 D1といった解像度はDVDビデオでは規格外となるため、ビデオモードでのダビングは行えず、VRモードになってしまうのだ。RD-XV34/44の場合は、DVD-RへVRフォーマットでダビングできるため、コスト面でのデメリットはないものの、再生互換性を考慮するとやはりDVDビデオフォーマットでダビングしておきたい。
なお3 in 1モデルの中では、パイオニアのDVR-RT7Hが、DVDビデオフォーマットでDVDメディア1枚に3.5時間までD1解像度でダビングできる。S-VHSで160/180分テープに標準モードで録画した番組をD1解像度でDVDビデオ化したい人は、今のところDMR-EH70Vか、DVR-RT7Hのどちらかを選択することになるだろう。DVR-RT7Hは未発売だが、現時点で公開されている情報で確認する限り、S-VHS再生機能は持たないようなので、DMR-EH70Vのほうが有利かもしれない。
旧モデル追加されたのがSDスロットだ。残念ながら「DMR-E500H/E200H/E100H」のようなMPEG4録画には対応していないが、SDメモリカードに記録した静止画を再生したり、HDD/DVD-RAMにダビングすることができる。もちろんHDDやDVD-RAMにダビングした静止画も再生したり、SDカードに書き戻すことも可能。冒頭でも触れたように、PCを使わない家族がデジカメバックアップ用に使うと便利そうだ。
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