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フルオートで楽しめる薄型大画面デジカメ「COOLPIX S1」レビュー(1/5 ページ)

» 2005年05月11日 21時14分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

 各社が「薄型大画面」デジカメを続々投入する中、それを尻目にやや厚くても持ちやすさを重視した「ナイスグリップ」シリーズを展開してきたニコンも、とうとう薄型大画面市場へ殴り込みをかけてきた。それが新シリーズである「COOLPIX S1」だ。

 2005年のフォトエキスポでデビューしたこの製品は、デザイン重視で設計されたオシャレ系デジカメ。真っ白な「クリームホワイト」、真っ黒な「ドルチェブラック」、そして「メタルシルバー」の3色が用意されているが、どれも無駄がないシンプルなデザインと高級な光沢感を持っており、なかなかよくまとまっている。

 スペック的には他社の薄型大画面系とあまり変わらないが、中身にはCOOLPIXならではのユニークな機能が随所に見られ、ひと味違う仕上がりと言ってよい。

フルフラットで小ぶりなボディ。デザインもシンプルで中央にロゴが入っている。

ニコンでははじめての屈曲光学系採用

正面図。四隅が丸まっており、優しいイメージになる。レンズの右にあるのはAF補助光。左手を添えて撮るときは指が写らないよう持ち方に工夫を
上から見るとその薄さがわかる。横長のシャッターと電源スイッチ、マイク、スピーカーが上面にある。電源スイッチの反応はほどよく、必要なときすぐスイッチが入る

 レンズはニコンでははじめてとなる屈曲光学系の光学3倍ズーム。焦点距離は35-105ミリ相当で、F3.0-5.4。テレ側がやや暗いが、EDレンズを2枚使用しており、屈曲光学系でよく見られるワイド端時の樽型歪みもほとんど気にならずなかなか優秀だ。

 撮影距離はズーム全域で30センチからと非常に優秀。大抵の撮影はマクロモードにしなくても使える。

 マクロ時はレンズ前約4センチまで寄れるが、それは約61ミリ相当の画角時(ズームバーに三角マークがあるのでそれに合わせるといい)。さらにマクロモードが有効なのは53-73ミリ相当に限られる。これは液晶モニター上のズームバーが緑色になるのですぐわかる。中望遠域で寄れるのが一番の特徴だ。

 CCDは1/2.5インチの510万画素である。ISO感度は50-400。増感時はかなり素直にノイズが増えてくるので、気になる人はISO50から100を中心に使いたい。

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