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» 2010年08月27日 20時54分 UPDATE

デジモノ家電を読み解くキーワード:3Dと4K2Kだけではない「HDMI 1.4a」の新機能

すっかり薄型テレビなど映像機器の接続方式として定着した「HDMI」。映像や音声を1本のケーブルで、という特徴は2002年の登場以降変わらないが、その仕様は技術動向にあわせて随時見直されている。今回は、その最新版「HDMI 1.4a」の新機能について解説しよう。

[海上忍,ITmedia]

 HDMI 1.4の仕様は2009年5月に公開され、2010年3月に機能強化が図られた「HDMI 1.4a」として発表された。以前、主要な強化点である「3D対応」と「4K2K」については解説しているので(関連記事)、今回は他の機能を取りあげてみよう。

・HDMI Ethernetチャンネル(HDMI HEC)

 HDMIケーブル上でEthernetのプロトコルを伝送可能にする規格で、従来の映像/音声信号にくわえ、データ通信を1本のケーブルで扱えるようになる。100BASE-TX相当の信号で、通信速度は最大100Mbps。これにより、HDMIで接続された機器のうち1台がインターネットに接続されていれば、他の機器もインターネットにアクセスできることになる。HDMI機器間でのデータ転送が可能になるほか、DLNAやUPnPといったIPベースのサービスも利用できる。

photo HEC対応機器はなかなか出てこないが、実は東芝の「CELL REGZA」(55X2、55XE2、46XE2)と「RD-X10」の組み合わせでは、HECの仕組みを利用してHDMI経由のダビングが可能だ。ただし、インターネット接続などには利用できず、他社製品との互換性もない

・オーディオリターンチャンネル(ARC)

 Dolby DigitalやAACといったデジタル音声を、受信側から送信側に伝送可能にする規格。例えば、BDプレーヤーの音声をAVアンプ経由でテレビに送るという接続形態では、従来のHDMIではテレビのチューナーで受信した音声は別途光デジタルケーブルを利用してAVアンプに伝送するしかなかったが、ARCではテレビからAVアンプへHDMI経由でデジタル音声を伝送できる。

photo 液晶テレビの背面。ARC対応のHDMI端子には「ARC」と表記されている

・車載用コネクターとケーブル

 自動車内での利用を想定したコネクター(Type Eコネクター)と、車載用ケーブルの仕様が新たに定義された。Type Eコネクターは、たやすく抜けないロック機構を備えている。車載用ケーブルは、伝送レートが1080i相当(742.5Mbps)に制限されるものの、大きな減衰が許容されるため、配線距離をより長くとることが可能になる。

・色空間の拡大

 従来からある映像用の色空間にくわえ、静止画用の色空間をサポート。sYCC601とAdobe RGB、AdobeYCC61の3種類が追加されたことにより、デジタルカメラで撮影した写真をテレビで表示するときの再現力が向上する。

・マイクロHDコネクター

 携帯電話やデジタルカメラなどの小型機器向けに、超小型コネクター(Type Dコネクター)が定義された。大きさはHDMIミニコネクター(Type C)の約半分、USBマイクロコネクターとほぼ同じだが、電気特性ならびにピン数(19)は変わりないため、HDMI 1.4aの機能をフルに利用できる。

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HDMI | 車載 | ネットワーク伝送 | REGZA | 3D | CELL REGZA


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