先に発売されたスポーツイヤフォンシリーズに続く第2弾として、ゼンハイザーとアディダスのコラボレーションモデル3機種がデビューした。そのうちの1つ、「CX310 by adidas Originals」は、カナル型の「CX-300II」をベースに、第2弾のイメージカラーであるブルーを基調とするコーディネートや、アディダスロゴをハウジングに入れるなどのカスタマイズが施されている。なおケーブルは一般的なY字型で、現在ラインアップしている「CXL-300II」のようなネックストラップは付属しない。
見れば分かるとおりデザイン優先(この場合はカラーコーディネートといった方がよいかもしれない)のコラボレーションモデルであるため、もっとも気にすべきはスタイルだろう。その点ではなかなか。明るいブルーとホワイトのコンビネーションで構成されたカラーコーディネートは、マリンスポーツやスノースポーツにピッタリの印象。CX-300IIがベースとなっているため、本体は小振りで装着感も良い。コード長も1.2メートルと長からず短か過ぎず、使い勝手も良い。音漏れに関してはほとんど感じなかった。
端的にいうとハイバランスなサウンド。中域の上の方が強く、女性ボーカルはストレスなく声を張り上げてくれるが、少々ファニーな印象になる。最低域までのノビは早い段階であきらめており、低音パートの音像はぼんやりしている。しかしそのぶん拡がり感がよく、中域のキレの良さとも相まって、音楽に充分な迫力を感じされてくれる。少々個性的な、演出派ともいえるサウンドバランス&音色だが、逆にいえば、騒音レベルの高い屋外などのシチュエーションでもしっかり音楽を楽しめるだろう。まさにアディダスとのコラボレーション、スポーツでの使用にもってこいの1台だ。
音質評価 | |
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解像度 | (粗い−○−−−きめ細かい) |
帯域幅 | (ナロー−○−−−ワイド) |
帯域バランス | (低域重視−○−−−フラット) |
音色傾向 | (ウォーム−−−○−クール) |
メーカー | ゼンハイザー |
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製品名 | CX310 by adidas Originals |
型式 | ダイナミック型 |
ドライバー | 10ミリ |
音圧感度 | 113dB/mW |
再生周波数帯域 | 19〜2万1000Hz |
インピーダンス | 16オーム |
コード長 | 1.2メートル |
プラグ | 3.5ミリステレオミニプラグ |
価格 | オープン |
関連リンク | メーカーの製品情報ページ |
今回の試聴には、リファレンスとしてアルティメットイヤーズの高級機「TripleFi 10」を使用した。こちらは発売されてからしばらく経過しているモデルだが、フラット&ワイドな帯域特性やダイナミックでリアリティーの高い音色、ひずみなく整った帯域バランスなど、いまでも多くの人から人気を集めている。こちらをフルマーク(音色傾向に関してはちょうど中間)と考え、各モデルを相対的に評価した。
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