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ハイクラスiPodオーディオで音楽を楽しむバイヤーズガイド(1/2 ページ)

» 2009年12月03日 08時30分 公開
[ITmedia]
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 iPodの音楽をゆったりと楽しむならば、やはりイヤフォンではなくスピーカーシステムを利用したい。いわゆるiPodスピーカーと言われる製品は非常に多く販売されており、価格もサイズもまちまち。だが、利用シチュエーションを軸に大きく分類するならば、iPodとともに携帯することも念頭においた小型タイプ、自宅内のさまざまな場所に設置して使うことのできる半固定タイプ、Hi-Fiオーディオシステムとしても利用できる本格タイプの3つに分類できるだろう。

 気軽さや利便性を優先するならば小型あるいは半固定タイプが便利で、実際このジャンルに属する製品が数百円から2万円程度と手軽なこともあり、数多く販売されているが、多くの楽曲を保存しておけるパーソナルオーディオストレージとしての役割をiPodに求め、利用しているユーザーであれば、やや高価になるが、ぜひ本格タイプも検討して欲しい。

 第一にして最大の理由が音質だ。小型/半固定タイプでも音質面で注目すべき製品が数多くあることは確かだが、本格タイプは気軽さや設置の簡便性に劣るかわり、音質面に注力した製品作りがなされており、大型ドライバーユニットや容量に余裕のあるスピーカーキャビネット、大出力アンプを備えた製品が多く、そうした製品で聞く音楽は普段イヤフォンを通じて聞くそれとはひと味違った感動を与えてくれる。

 こうした製品の代表例としては、JBL「SAS100」やオンキヨー「NRX」(デジタルトランスポート「ND-S1」とCD/FMチューナーアンプシステム「X-S1」の組み合わせ名称)、ティアック「Reference 200」(CDレシーバー「CR-H228i」とスピーカー「LS-H240」のセット)、ケンウッド“K-Series”「K-521」などがあげられる。

photophoto JBL「SAS100」(写真=左)、オンキヨー「NRX」(写真=右)
photophoto ティアック「Reference 200」(写真=左)、、ケンウッド“K-Series”「K-521」(写真=右)

 JBL「SAS100」は130ワットのClass Dデジタルアンプに解像度の高さと暖かみを両立したMMDドームツィーター搭載2wayバスレフスピーカー、オンキヨー「NRX」はiPodのソースをアナログ変換なしに伝送するフルデジタル伝送システム、ティアック「Reference 200」は“Reference”シリーズ中では手軽な製品だが、サウンドポリシー”ヨーロピアンサウンド”を継承したスピーカー「LS-H240」の採用が目をひく。いずれも価格に見合った満足感を得られる製品だ。

 第2の理由が“iPodだけ”ではない製品が多いことだ。小型/半固定タイプでは主な音楽ソースをiPodに限定した製品が多く、iPodをセットしていない状態で活躍する機会が少ないが、本格タイプではいわゆるハイクラスCDミニコンポのスタイルをとりながら音楽ソースのひとつとしてiPodを利用できる製品も多い。買ってきたCDをトレイにセットして――という“儀式”は音楽ファンにとってある種特別な瞬間も十分に楽しめるのは、こうした製品ならではといえる。

 本格的なオーディオシステムでiPodを楽しむという観点では、AVアンプなどを中心に構成した、既存のオーディオシステムへiPodを組み込むことを可能とするアダプター類も注目したい。単純にアナログ出力をオーディオシステムへ伝送するだけならばアップルの純正ドックあるいはアナログケーブル1本で事足りてしまうが、各オーディオメーカーが同社製品のオプションとして用意しているアダプターならば、オーディオシステムのリモコンからiPodの操作が可能になるため、あたかもシステムの一部としてiPodに保存された音楽を楽しめる。

 こうしたアダプターは各社から用意されているが、ひときわユニークなのはヤマハの「YIT-W10」。これは同社の一体型サラウンドシステム「YSPシリーズ(対応製品はYSP-4100/YSP-LC4100)をiPodのスピーカーとして利用するワイヤレスアダプター(ミニコンポの「MCR-140」にも対応する)だ。YSP-4100はバータイプの一体型ボディながら合計42のスピーカーを内蔵しており、音をビームとして室内で反射させ、7.1chサラウンドを再生できる製品だが、「ステレオ」再生モードも備えており、iPodに保存された音楽も上質に再生する。既に自宅へある程度のシステムを構築してるならば、こうしたパーツの存在も意識しておきたい。

photophoto マランツ「IS301」(写真=左)、ヤマハ「
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