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パナソニック「DMR-BZT920」&お風呂テレビを試すBDレコ×タブレットを大検証(1)(3/5 ページ)

» 2012年05月24日 12時19分 公開
[坪山博貴,ITmedia]
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さらに自由度が増した「お部屋ジャンプリンク」

 DLNAをベースとしたホームネットワーク機能「お部屋ジャンプリンク」も強化、機能追加された。従来から3番組同時録画中でも録画番組の配信が可能といった点は自由度が高かったが、BD-ROM(市販のBDビデオ)再生時には配信ができなかった。これが本機からは2番組同時録画+BD-ROM再生時でも配信が可能となった。本機側でBD-AV再生時やインターネット機能利用時には配信ができないといった制限は残るが、もともと高かった自由度がさらに増したことになる。

 放送中の番組の配信も可能になった。正確には録画した番組を直後に配信する形になるが、筆者が確認した範囲では遅れも2〜3秒程度とほぼリアルタイムに近く、2番組同時録画時でも配信が可能だ。同社は「お部屋ジャンプリンク」対応のポータブルテレビも積極的に展開しているが、この機能と組み合わせれば内蔵アンテナではワンセグも受信できない部屋であっても、フルセグのクオリティで楽しめる。テレビが気になってお風呂に入る時間がどんどん遅くなる、なんて人にはメリットの大きい機能だ。

 ここまではいわゆるサーバ機能だが、クライアント機能も強化された。録画一覧に「家じゅう」タブが追加され、本機での録画番組と同様にLAN内にあるDLNAサーバの番組をまとめて一覧することが可能になっている。この機能が重要なのは、ネットワーク機能ということを意識する必要がない点。また「家じゅう」タブに表示されるDLNAサーバを特定のレコーダーだけにすることも可能。もちろん従来通りのクライアント機能も備えており、見たい録画番組がどこのレコーダー保存されている分かっている場合にはこちらを使えば良い。

録画一覧の「家じゅう」タブで複数のDLNAサーバ(お部屋ジャンプリンクのサーバ機能を持つDIGA含む)内の番組も一覧、再生できるようになった(左)。従来通りのDLNAクライアント機能も装備。サーバを選んで録画番組の一覧・再生も可能だ(中、右)

 また全てのネットワーク機能のベースになるLAN機能も強化された。有線LANに加えて5G/2.4GHz両対応(どちからのみ)の無線LANユニットを内蔵する点は先代までと同じだが、本機は「Wi-Fiダイレクト」に対応し、対応機器と簡単かつ一時的な接続も可能になっている。また無線LANアクセスポイントとしても動作するようになり、無線LANアクセスポイントがない環境でもほかのディーガなどから本機に無線LANで接続して「お部屋ジャンプリンク」機能を手軽に使えるようなった。こう書くと本機が普通に無線LANアクセスポイントとして使えそうだが、有線LANとは同時に機能しないので、あくまで本機と他の機器の2点を繋ぐのみ。少々もったいない気もするが、無線LANアクセスポイントの低価格化を考えると、無理に詰め込む必要もないのかもしれない。

無線LAN機能は、子機だけでなく親機としての動作も可能になった。親機として動作する場合にも「WPS」での子機の自動接続もサポートする

ディーガと連携する防水・フルセグポータブルテレビ

 では、ディーガと「お部屋ジャンプリンク」などで連携可能なVIERA「SV-ME5000」の使い勝手をチェックしてみよう。ポータブルテレビとしては大型の10.1インチ液晶パネルを備え、地上波フルセグ・ワンセグチューナーを内蔵。充電式の内蔵バッテリーで最大5時間半の動作が可能だ。「お部屋ジャンプリンク」のクライアント機能を備えており、無線LAN接続でディーガの録画番組を再生できるほか、SDメモリカードに保存された録画番組も再生できる。機能追加も可能なネットワーク機能「VIERAコネクト」にも対応しており、メジャーなインターネットコンテンツも楽しめる。

10.1インチの大画面を持つ「SV-ME5000」。防水構造ということもあってかフレーム部分も幅があり、画面サイズに対してちょっと大きめ(左)。背面には収容式のスタンドがあり、単体で自立する(右)

背面左右にはロック付きのカバーがあり、正面からみて右側面にアンテナ/USB/ヘッドフォン/電源端子、左側面にmini B-CASスロットとSDメモリーカードスロットを備える。本体の操作部は右側の背面という位置になるが、基本はリモコン操作なのでとくに不便はない

リモコンも防水タイプ。フルセグ対応に加えて豊富なネットワーク機能を持つため、ポータブルテレビとしてはボタン数も多い(左)。浴室などスペースに余裕のない場所で、壁際に立てかけるためのアダプター。吸盤で簡単に着脱できる(右)

これは「VIERAコネクト」の画面。VIERAやDIGAのそれと画面や機能もほぼ同等だ(左)。EPGもラ・テ欄タイプが利用可能。ただし、ここからディーガの予約録画などができる訳ではない(右)

 電源ONから起動まで最長10秒程度待たされるのはポータブルテレビとしては違和感もあるが、これは多機能ゆえ。テレビ機能は電波状態に応じてフルセグ・ワンセグが自動で切り替わり、ディーガライクな電子番組表も利用できる。筆者宅では残念ながら窓際でしかフルセグは受信できなかったが、ワンセグはほかのワンセグ内蔵ケータイやスマートフォンでは映らない場所でも安定して視聴できた。この辺はさすが専用機という所だろう。

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