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超高音域まで不要な共振音が発生しないB4Cスピーカー振動板――三菱電機が開発

» 2014年12月09日 19時14分 公開
[ITmedia]

 三菱電機は12月9日、「新製法B4C高音質スピーカー振動板」を発表した。


 B4Cとは“炭化ホウ素”のこと。ダイヤモンドに次ぐ硬さとアルミニウム以下の比重を有する超硬素材で、高い伝搬速度と紙に近い適度な内部損失が特徴。高音質スピーカーの振動板に適しているという。


 今回の新製法では、加圧せずに高温で焼き固める“新常圧焼結セラミックス製法”を振動板に適用。これにより、B4Cスピーカー振動板としては世界最速となる毎秒1万2700メートルという伝搬速度を実現したという。

 また独自の音響解析技術により、B4Cの性能を十分に引き出せる振動板形状を考案。従来型の振動板では避けられない不要な共振音が超高音域まで発生せず、より原音に近い音を再生できるとしている。

 三菱電機では今後、自動車や家庭向けの音響システム、AV機器への適用を検討していく。

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