レビュー
» 2016年02月18日 20時14分 UPDATE

速報レビュー:ソニーの「h.ear」ワイヤレスヘッドフォン&イヤフォンを聴く (1/4)

ソニーのハイレゾヘッドフォン&イヤフォン「h.ear」シリーズに、新しくワイヤレスモデルの「h.ear on Wireless NC」「h.ear in Wireless」の2機種が追加される。今回は各製品の速報レビューをお届けしよう。

[山本敦,ITmedia]

 国内では昨年秋に発表されたソニーのハイレゾヘッドフォン&イヤフォン「h.ear」シリーズに、新しくワイヤレスモデルの「h.ear on Wireless NC」「h.ear in Wireless」の2機種が追加される。今回は各製品の速報レビューをお届けしよう。

ts_hearon01.jpg LDAC対応のBluetoothワイヤレス再生、デジタルノイズキャンセリング機能も全部入りのヘッドフォン「h.ear on Wireless NC」

デザインコンシャスなハイレゾ対応ヘッドフォン&イヤフォン

 ハイレゾの普及戦略に力を入れるソニーが作年秋に発表したh.earシリーズは、従来のブラックだったりシルバーだったり、どちらかといえば“おじさん向けでアダルト”だったソニーのオーディオのイメージをリセットして、ハイレゾをもっと広く若い音楽ファンにもアピールするために誕生した。シンプルなデザインを極めた「シングルシェイプ」、ミニマルな本体色に統一した「シングルカラー」にこだわりつつ、プレミアムヘッドフォンとして音響技術から素材選びまで高品位を徹底的に追求した。

ts_hearon02.jpg NFCによるワンタッチペアリングにも対応

 筆者は海外取材の機会などで飛行機に乗ったり街中を歩いているご、その地域の人々がどんなヘッドフォンやイヤフォンを使っているのかつい観察してしまう。実感としてはやはり、日本国内だけでなく、世界のさまざまな国でいま若い音楽ファンはBeatsやMONSTERのヘッドフォンを身に着けているケースが多いようだ。ソニーのh.earシリーズのライバルはまさしく、これらの若年層のカリスマ的ブランドである。デザインコンシャスな要素に、ソニーならではのハイレゾ対応による“音の良さ”をアピールしながら、さらに今回は「ワイヤレス」や「ノイズキャンセリング」など音楽を楽しむ際の利便性も追加して、フルラインアップで打倒カリスマブランドを狙う。

 筆者としては今回発表された2つのモデルが、ともに「LDAC」に対応したことにも注目している。LDACについて簡単におさらいしておくと、昨年のこの時期にソニーが発表したBluetoothをベースにしたワイヤレスオーディオのための高音質伝送を実現する新コーデックだ。最大96kHz/24bitまでのハイレゾオーディオ信号を非可逆方式で圧縮してから、Bluetoothのオーディオプロファイル「A2DP」の標準的なコーデックであるSBC比で約3倍の情報を持つデータ量を、最大990kbpsのビットレートでワイヤレス伝送するというもの。ソニーのエンジニアが、Bluetoothによるワイヤレスオーディオの音質向上を望むユーザーから多くの声を受けて開発したものであり、昨年のCESで発表されてからすぐにプレミアムヘッドフォンの「MDR-1ABT」に搭載され、その後はワイヤレススピーカーやウォークマン、ホームシアターシステムなどに展開してきた。ヘッドフォンはこれが久しぶりの搭載モデルになる。さらに「h.ear in Wireless」は初めての単体でLDAC対応に対応するイヤフォンだ。

 LDACによるワイヤレス伝送が可能なプレーヤー機器は、今のところウォークマンとXperiaシリーズのスマホ・タブレットがある。LDACによる送り出しの音質は3段階で変更できるが、最高音質である「音質優先」のモード(約990bps)を選ぶと、ワイヤレスでもハイレゾ音源が“ハイレゾ相当”の音質で楽しめる。

 なおBluetoothをベースにハイレゾ相当のクオリティでワイヤレスオーディオを楽しむための技術には、LDACのほかにもクアルコムが年初に発表した「aptX-HD」がある。“ワイヤレスで楽しむハイレゾ”は今年のポータブルオーディオのトレンドを引っ張るキーワードになりそうだ。

ハイレゾ対応でBT&DNC完全装備のヘッドフォン「h.ear on Wireless NC」

 前置きが長くなったが、続いて今回新しくh.earシリーズに加わった2機種の特徴を見ていこう。まずはヘッドフォンの「h.ear on Wireless NC/MDR-100ABN」から。

 こちらのヘッドフォンはパッシブタイプの「h.ear on/MDR-100A」をベースに、LDAC対応のワイヤレス再生とデジタルノイズキャンセリング(DNC)機能を加えた“全部入り”の、いわばシリーズの最上位機だ。振動板のドーム部にチタン薄膜コーディングを施した専用設計の40mm口径HDドライバーに、ハウジングの側面に設けた小さなポートで空気の流れをコントロールして、低域再生の正確性とキレの良さを追求した「ビートレスポンスコントロール」の技術などはパッシブタイプのモデルを継承している。異種素材を丁寧に調色しながら組み合わせた、印象的なシングルカラーのデザインも健在だ。筆者のようなアラフォーのおじさん音楽ファンの中には、鮮やかな色のヘッドフォンを身に着けて街中を闊歩していると何だか落ちつかなくて音楽を聴くどころじゃないという方もいると思う。安心してください、ブラックもありますから。

ts_hearon03.jpg 「h.ear on」と同じ40mmHDドライバーを搭載

 なお、本機に搭載されている40mm口径HDドライバーは、プレーヤー機器に有線接続して、電源をオンにした状態でのリスニングなら5Hzから40kHzまでの周波数帯域をカバーする。

       1|2|3|4 次のページへ

Copyright© 2016 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.