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富士フイルム、動画性能を強化したフラグシップミラーレス一眼「X-H1」発表 初のボディー内手ブレ補正搭載 Xマウント向けシネマレンズ「MKXシリーズ」も

» 2018年02月15日 15時13分 公開
[井上輝一ITmedia]

 富士フイルムは2月15日、ミラーレス一眼カメラ「Xシリーズ」のフラグシップモデル「FUJIFILM X-H1」を発表した。価格はオープンプライスで、店頭では24万円前後(税別、以下同様)になる見込み。3月1日から販売を開始する。さらに、動画専用の「MKXシリーズ」レンズ、「フジノンレンズMKX18-55mmT2.9」「フジノンレンズMKX50-135mmT2.9」を発表した。発売はともに6月で、価格はMKX18-55mmT2.9が54万9500円、MKX50-135mmT2.9が59万9500円となる。

ミラーレス一眼カメラ「Xシリーズ」のフラグシップモデル「FUJIFILM X-H1」

 X-H1は、従来の「X-T2」や「X-Pro2」の製品ラインとは異なるハイパフォーマンスモデルに位置付けられる。

 Xシリーズ初のボディー内手ブレ補正(5軸5.5段分)を搭載した他、今後発売する予定の「XF200mmF2」などの大口径レンズに対応するためボディーの堅牢性を従来の2倍に強化した。ボディーは防水防塵(じん)耐低温仕様で、−10℃までの温度環境での撮影を可能とする。

ボディー内手ブレ補正のユニット

 また、動画性能を改善。最大200Mbpsで顔検出可能な4K動画撮影、12Stopのダイナミックレンジ、120fpsのフルHD撮影、Logガンマ「F-Log」撮影のSDカードでの保存、映画向けのアスペクトである「DCI 4K」撮影などに対応。大型のヒートシンクを搭載したことで、4K動画撮影の連続時間が従来機に比べ1.5倍に伸びた。

 さらに、動画向けのフィルムシミュレーション「ETERNA」(エテルナ)を搭載。富士フイルム特有の「記憶色」を動画でも“撮って出し”で再現できるという。

ETERNAの階調表現

 基本性能としては、イメージセンサーはAPS-CサイズのX-trans CMOS IIIセンサーで、有効画素数は2430万画素。標準感度はISO200〜12800、拡張感度によりISO100〜51200まで対応する。

 電子ビューファインダーは約369万ドットで、従来機に比べ輝度が1.6倍に向上したという。背面モニターは3.0型(約104万ピクセル)で、上・下・右の3方向にチルトする。軍艦部シャッターボタン手前には、同社のデジタル中判ミラーレス「GFX 50S」と同様にシャッター速度などを確認できるサブモニターを備える。背面モニター右側には、X-T2同様にフォーカスエリアを移動できる8方向レバーを搭載した。

 連写速度は電子シャッター使用で14コマ/秒、メカニカルシャッター使用で8コマ/秒。別売のバッテリーグリップを装着することでメカニカルシャッターでも11コマ/秒まで連写速度を上げることができる。

 サイズは139.8(幅)×97.3(高さ)×85.5(奥行き)mmで、重量はバッテリーとSDメモリーカード込で約673g。

男性の手で持った際のX-H1のサイズ感
軍艦部のサブモニター

シネマレンズ「MKXシリーズ」

「MKX50-135mmT2.9」

 ともに発表した「MKX18-55mmT2.9」「MKX50-135mmT2.9」は、映画製作などのシーンで採用されている「FUJINON シネレンズ」のXシリーズ向けのモデルとなる。通常のズームレンズに比べ、ズーミング時の焦点ずれや光軸ずれ、フォーカシング時の画角変動を抑制できるという。

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