フロンガス規制が効果を発揮――オゾン層が回復中
フロンガス排出規制の効果で、破壊が進んでいたオゾン層は1997年をピークに回復傾向にある、という研究報告が、8月30日に発表された。
この研究は、米航空宇宙局(NASA)と米国海洋大気庁(NOAA)のデータに基づき、米ジョージア工科大学の研究チームが行ったもの。地球の成層圏内のオゾンの量について、気球や地上に設置された機器、NASAやNOAAの衛星などから得られた25年分の観察結果を分析した。
成層圏は大気圏の一部で、地表に一番近い対流圏のすぐ外側、地表から6~31マイルにある。オゾンは太陽からの有害な紫外線の多くを吸収し、地上の生態系を保護する役割を果たしているとされるが、成層圏には、大気圏内の90%のオゾンが存在している。近年は、地球の両極の上空で、オゾンが減少傾向にあると言われていた。
今回の研究報告によると、北極/南極上空の成層圏内のオゾンは、1979年から1997年にかけて減少が続いていたが、1997年を境に増加傾向にあるという。オゾン量の増加のうちの約半分は、成層圏上部(地表から11マイル以上)で観察されている。オゾン量の変化には、太陽の黒点周期や季節要因、成層圏内の風向きなど様々な要因が考えられるものの、この成層圏上部のオゾン量の増加は、ほぼ完全にフロンガスなどの排出規制の効果によるものだという。
オゾン層破壊の人体への悪影響が最初に認識され始めたのは1980年。このレベルまでオゾンの量が回復するのは、今世紀半ばごろになる見込みだという。
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