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» 2006年10月31日 21時16分 UPDATE

日立、中間期は780億円の最終赤字

日立の中間決算は780億円の最終赤字に。原発補修費用の一括計上や、デジタルメディア・民生機器部門で赤字幅が拡大した。薄型テレビは販売が拡大しているものの、販売投資がかさんで今期の黒字化は難しい見通し。

[ITmedia]

 日立製作所が10月31日発表した2006年9月中間期の連結決算(米国会計基準)は、純損益が780億円の損失になった(前期は109億円の損失)。原子力発電所の補修費用を一括計上したほか、デジタルメディア・民生機器部門で営業赤字幅が拡大した。

日立製作所の株価チャート日立製作所の株価チャート(1年:縦軸の単位は円)

 売上高は4兆7709億円(前年同期比8%)。高機能材料や情報通信システム、デジタルメディア・民生機器部門など、全部門で増収になった。

 一方、営業利益は前年同期比74%減の198億円にとどまった。情報通信システムが減益になったほか、原発関連費用を計上した電力・産業システム、販売投資を拡大したデジタル・民生機器が赤字になった。税引き前利益は同69%減の258億円だった。

 部門別では、情報通信システムは売上高が1兆1478億円(同9%増)。ソフト/サービスが堅調だったほか、ストレージシステムやHDDが伸びた。一方、営業利益は138億円(同40%減)。ソフト/サービスで子会社が前期に厚生年金基金の代行返上益を計上した反動減に加え、通信ネットワークが減益だった。

 HDDは営業赤字幅が減少。HDD子会社の日立グローバルストレージテクノロジーズ(HGST)は、1〜6月期の売上高は同13%増の2523億円、営業損益は184億円の損失(同244億円の損失)だった。垂直磁気記録方式を採用した2.5インチHDDを5月以降100万台出荷し、年末までに約400万台に拡大する見通し。垂直磁気記録方式の比率は来年以降高め、「原価力がはるかに向上する」という。

 デジタルメディア・民生機器は、売上高が同24%増の7587億円。薄型テレビの販売拡大やグループ再編の影響で増収となった。営業損益は344億円の損失(同162億円の損失)と赤字幅が拡大。DVDレコーダーと家庭用エアコンが不振だった上、薄型テレビの広告宣伝費など、販売投資が増加した。

 プラズマテレビの出荷台数は、通期見通しの80万台に対し中間期の実績は32万台、液晶テレビは通期50万台の見通しに対し中間期実績は20万台と、それぞれ進捗率は4割。プラズマは日米市場では計画通りだったが、欧州と中国で未達となった。

 プラズマはラインアップ拡充を進めるほか、富士通日立プラズマディスプレイの新工場稼働などによるパネル生産コストの低減を継続的に進める。また最大の需要期に向けて販売投資を拡大する計画で、目標だった今期のテレビ事業黒字化は難しい見通し。「販売投資の回収は難しいが、それ以外では頑張って、第4四半期を黒字化したい」(三好崇司副社長)としている。

 通期見通しは9月発表時から変えず、売上高は9兆7400億円、営業利益は1800億円、税引き前利益は1600億円、純損益は550億円の損失。

 同社の古川一夫社長は11月16日、経営方針説明会を開く予定。

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