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豊富なラインアップ+ネットワーク+コンテンツ=KDDIの「ワクワク感」

» 2011年05月17日 19時03分 公開
[ITmedia]
photo 新端末を発表する田中社長

 KDDIは5月17日、夏モデルの新商品としてスマートフォン6機種を発表した。「iida」ブランド初のスマートフォン「INFOBAR A01」や、KDDI初の「Xperia」となる「Xperia acro」など多彩なラインアップに加え、無料の公衆無線LANサービスや音楽配信、Facebookとの連携など、ネットワークサービスとコンテンツも充実。田中孝司社長が掲げる「auのワクワク感」をラインアップ、ネットワーク、コンテンツの三位一体で伝えていく。

 米国出張帰りという田中社長は「auらしさとは『ワクワク感』。日本では3つの携帯事業者が競争している中、auは、携帯を持ってみて『なんとなく面白いよね』『わくわくすることをやってくれるよね』というイメージ、ブランドを大事にしている」と発表会をスタート。(1)選べるラインアップ、(2)充実のネットワーク、(3)とびっきりのコンテンツ・アプリ──の3つを“auらしさ”としてそろえた。

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 スマートフォンのラインアップは、初代INFOBARのデザインを受け継ぐINFOBAR A01や、「ファンのみなさま、お待たせしました」と紹介したXperia acro、カシオ「G'zOne」シリーズ初のスマートフォン「IS11CA」など6機種。独自UIまで搭載するINFOBAR A01や、全部入りのXperia acroなど多彩な端末をそろえ、「結構期待できるかなと自分では思っている」と田中社長は自信を見せる。全機種で緊急地震速報に対応することも明らかにした。

photophotophoto INFOBAR A01、G'zOne IS11CA、Xperia acro IS11S(左から)

 htc EVOと同様のWiMAXテザリング機能を搭載した端末は発表されなかったが、「秋以降に期待していただければ」と含みも。秋以降にはグローバル端末も登場するという。

一気に国内最大級に──au Wi-Fi SPOT

 ネットワークサービスの目玉は、6月末に開始する公衆無線LANサービス「au Wi-Fi SPOT」。来年3月末までに全国で約10万スポットを整備し、9割は自社アクセススポットでカバーする計画という。スマートフォン向けの「ISフラット」などの契約者は無料で利用でき、IDやパスワードなど不要の自動設定や、電波の強さに応じてWi-Fiと3Gを自動的に切り替える機能などを盛り込む。スポット整備には数百億円を投じる予定で、「アクセススポット数で国内最大級に一気に育て上げたい」という。

「いいね!」と言われたい

photo サービス連携を発表する田中社長と児玉氏

 コンテンツ面では、「とびっきりのニュース」としてFacebookとの連携を発表。田中社長は、米国出張でFacebookを訪問し、マーク・ザッカーバーグCEOと面会してきたことを明かした。まずauスマートフォン向けの電話帳アプリ「jibe」にFacebook連携機能を導入するほか、INFOBAR A01はオリジナルのFacebookウィジェットを搭載する。

 Facebookページも開設した。今後も、LISMOや位置情報、コマースなどKDDIが抱える各種情報・サービスとFacebookを連携させ、FacebookをKDDIのサービスのソーシャル化に活用していく考えだ。

 田中社長は「Facebookと連携して『いいね!』と言われるようにしていきたい」と話し、Facebookの児玉太郎Coutry Growth Managerは「Facebookのソーシャルグラフをモバイルアプリと連携させることで今までにないソーシャルエクスペリエンスを体験していただけると期待している。日本のユーザーにモバイルエクスペリエンスを提供できる大きな一歩だ」と応じた。

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 また、月額1480円で洋楽など約100万曲が聴き放題になる定額制音楽配信サービス「LISMO unlimited by レコチョク」を6月中旬にスタート。KDDIが昨年出資した、アジアでコンテンツ配信を展開するKKBOXがレコチョクと組んで日本に上陸する形で、専用Androidアプリを通じて提供する。

 音楽ストリーミング「LISMO WAVE」では、音楽映像チャンネル「Musiclips」をレーベルゲートとの協業で6月1日からスタート。auスマートフォンのWi-Fi専用チャンネルとして、ミュージッククリップを配信する。

「3Mのさわり」

 田中社長は2011年度を「KDDIの次なる成長に向けたスタートの年」と位置付け、国内事業の軸に「3M戦略」を据える中期的な戦略をスタートさせた。

 「3M」は(1)マルチユース、(2)マルチネットワーク、(3)マルチデバイス──の3つで、さまざまなコンテンツを、最適なネットワークを介し、スマートフォンやタブレット、PCなど多彩な端末で利用できる環境を構築し、KDDIのサービスを組み合わせて提供していくことで収益を最大化させていく戦略だ。

 モバイルは3M戦略の重要な要素。田中社長の就任後、複数の新スマートフォンやサービスをそろえた発表会は今回が初めてで、「『auのワクワク感』を伝えていく最初の発表。3M戦略のさわりということで、今後も期待していただければ」と話した。

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