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「iPhoneに十分対抗できる」──端末、サービス、ネットワークに自信のドコモ

» 2011年10月18日 19時02分 公開
[ITmedia]
photo 新製品「GALAXY S II LTE」を掲げる山田社長

 「端末、サービス、ネットワークが大きく進化した新世代のスマートフォンだ」──NTTドコモは10月18日に開いた同社冬春モデル発表会で、スマートフォンの新機種とiモードを引き継ぐ新サービスと本格的なコンテンツストア、LTE「Xi」の新料金プランを発表した。ソフトバンクモバイルとKDDIによるiPhone 4Sの挟撃にも「十分対抗できると思っている」と自信を見せた。

 発表した24機種のうち、スマートフォンは「GALAXY S II LTE」(SC-03D)など初めてXiに対応した4機種を含む14機種、タブレットは1機種。BlackBerry Bold 9900を除く機種でAndroidを採用しており、山田社長は「世界で最も支持されているAndroid」というフレーズを繰り返した。

 スマートフォンが主力になったのに伴い、端末カテゴリーを再編。スマートフォンは、デュアルコアプロセッサの採用など高スペックな「NEXT」シリーズと、カジュアルな「with」シリーズに分類する一方、従来型携帯電話(フィーチャーフォン)は「STYLE」シリーズと「らくらくホン」に集約した。

 ドコモはGALAXYシリーズを既に累計150万台販売しており、GoogleとSamsungが19日に発表予定のAndroidフラッグシップ端末をいち早く11月に発売する予定を明かす場面もあった。

iモードを受け継ぐ「dメニュー」

photo 冬春モデルには「dメニュー」「dマーケット」アイコンがホーム画面に表示される(写真はGALAXY S II LTE)

 新サービスでは、フィーチャーフォン向けの「iモード」を引き継ぐ形でポータルサイト「dメニュー」を開始。当初は約700社の3600コンテンツを提供。iモードのマイメニューは機種変更してもそのまま引き継げるようにした。またコンテンツマーケット「dマーケット」でコンテンツ配信を本格化。月額525円の定額で映画やテレビドラマ、アニメなどの動画を配信するサービスや、1曲105〜525円で配信する音楽ストアと電子書籍ストア、アプリのランキング・レビューストアを展開する。iモード向けの「iコンシェル」もスマートフォンに対応させた。

 Xiはサービスエリアの拡大を前倒しし、11年度末までに人口カバー率を約25%に、14年度末までに約98%にまで引き上げたい考え。Xi端末同士で通話が24時間無料になる新プラン「Xiトーク24」や、来年4月末まで月額4410円で利用できるパケット定額サービスなどを用意する。

「端末、サービス、ネットワークで対抗」

 「端末、サービス、ネットワークの3つが全て高いレベルだからこそ実現した新世代スマートフォンだ」と山田社長は冬春モデルの出来に胸を張る。「iPhone 4Sが発売されてさまざまなところで話題になった。ドコモもしっかりと競合製品を出してきたい」と記者からの質問に答え、「デュアルコアプロセッサの採用では4Sの一歩先に行っているし、おサイフケータイなどの機能やXiもある。端末、サービス、ネットワークで対抗していきたい」と意欲を見せた。

 Xi対応スマートフォンの実質負担額は平均で3万円前後を想定するが、5040円割り引くキャンペーンを展開。実質負担額は平均で2万円台後半になる見通し。初代Xperia以前のスマートフォンユーザーに対し、端末購入サポート解除料相当額を実質無料(キャッシュバック)にするキャンペーンも実施。販売面でも対抗策を打っていく。

 2011年度のスマートフォン販売台数は600万台を目標に掲げていたが、9月末までの上半期で363万台、この日の時点で390万台を販売し、上ぶれを見込む。ただ、「競合商品が出てきていることもあり、10月の状況をしっかり見たい」と、iPhone 4Sの販売動向をにらみながら、想定販売目標は11月2日の4〜9月期決算発表で公表する。

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