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» 2011年12月21日 08時00分 UPDATE

日本最大級のソーシャルイベント:mixi XmasのベルはWindows Azureの上で鳴り響く、大規模ソーシャルアプリの舞台裏

恒例となったmixiのクリスマスキャンペーンのサービス基盤に、今年はMicrosoftのWindows Azure Platformが採用された。スマホ対応やCM連動など例年以上に大掛かりとなっているイベントを支えている。

[國谷武史,ITmedia]

 SNS大手のミクシィは、11月30日から12月25日まで恒例となったクリスマスソーシャルキャンペーン「mixi Xmas 2011」を開催。同キャンペーンのサービス基盤として、Microsoftのパブリッククラウドサービス「Windows Azure Platform」が採用されている。国内最大規模のオンラインイベントを支える取り組みを、キャンペーンを運営するバスキュール号 取締役 プロデューサーの田中謙一郎氏と日本マイクロソフト デベロッパー&プラットフォーム統括本部 パートナー&クラウド推進本部 エバンジェリストの砂金信一郎氏に聞いた。

 mixi Xmasは、日本最大級のオンラインクリスマスイベントを実現しようと2009年にスタートしたもので、今年で3回目。前回の昨年は200万を超えるmixiユーザーが参加し、国内最大規模のオンラインイベントという実績を打ち立てた。今年も前回同様に好調な立ち上がりを見せ、開始2日目にアクティブユーザーが100万を突破。1週間で200万を突破した。「当初は告知していなかったが、49時間で100万人に到達した。前回より9時間ほど早い」(田中氏)といい、12月20日時点では250万ユーザーという規模にまで膨れ上がっている。

mixixmas001.jpg mixi Xmas 2011。かわいいデザインのくつしたを飾ったり、ベルを鳴らしたりすることで友人とクリスマスを楽しめるコンテンツやプレゼントもある

 今年のイベントでは新たにスマートフォンユーザーへの対応、そして、テレビCM連動という試みが行われている。

 第一回イベント時はPCユーザーを、前回はPCと携帯電話のユーザーを主体としたコンテンツを展開していたが、今回は大ブレークしているスマートフォンユーザーを加えたことで、開発はこれまでで最大規模となった。さらにアクセスの突発的な増加が予想されるテレビCM連動施策を取り入れたことで、「基盤を提供する側としては、サービスがダウンしかねない冷や汗もの」(砂金氏)という状況だったという。

 今回のキャンペーンに向けた開発は10月にスタート。サービス基盤がGoogle App EngineからWindows Azure Platformに変更されたことで、スマートフォン対応を含めてクリエイティブの大半をASP.NETで新規開発することになったが、Google App Engineのノウハウを生かして、短期間のうちに準備を整えることができた。

 一方、サービスのリソースに関しては事前検証で問題が起きないことを確認していたものの、前回よりもキャンペーンの実施規模が大きいだけに、まずは仮想サーバを多めに準備して臨み、開始後にチューニングを加えながら定常運用の体制を整えていったという。

 そしてキャンペーン期間中で最もアクセスが急増するテレビCM連動が12月16〜18日に展開された。テレビCMの続きをキャンペーンサイトで楽しんだり、テレビで出題されたクイズにキャンペーンサイトで答えるとノベルティがプレゼントされるという内容だ。通常でも非常に多数のユーザーがアクセスしている状況でテレビCMが放映されれば、その直後にアクセス数が爆発的に増えると予想された。

 テレビCM連動には、サーバのインスタンス数を定常運用の2〜4倍に増やして臨んだ。田中氏によれば、1時間単位できめ細かく状況を見ながらリソースをスケールアウトさせていくことで、急増するユーザーからのアクセスに対処したという。「日本マイクロソフトのサポートチームの支援を得られたことも大きい」(同氏)と、関係者が一丸となった取り組みでかつてない規模で実施されているオンラインキャンペーンの山場を乗り越えることができた。

 なお今回のmixi Xmasのサービスは、香港にあるMicrosoftのWindows Azureのデータセンターと、東京にあるコンテンツデリバリーネットワーク(CDN)の機能を組み合わせて提供している。ユーザーからのアクセスを適宜振り分けることで、安定したサービス提供を実現しているとのことだ。

 田中氏は、「当社のようにクリエイティブが主体のユーザーにとってサービス基盤の運用は難しいところだが、Windows Azureのようなクラウドサービスなら、そうした心配を一切気にする必要がないのはメリット」と話す。砂金氏によれば、Windows Azure Platformではユーザーが求める機能の多くを標準として提供するほか、サービスリソースの柔軟な変更が可能であるなど、運用をできる限り自動化する仕組みを取り入れている。

 Windows Azure Platformを利用した大規模キャンペーンには、米Domino’s Pizzaがスーパーボール中継でのCM・Webサイト連動キャンペーンを実施したケースを始め、世界で数多くの事例があるというが、mixi Xmasは日本でのWindows Azure Platformを利用したケースとして過去最大規模になる。

mixixmas002.jpg 日本マイクロソフトの砂金氏(左)とバスキュール号の田中氏。日本最大級のオンラインキャンペーンは25日まで続く。

 砂金氏は、「マイクロソフトにとっても、mixi Xmasのようなソーシャルネットワークの巨大なキャンペーンをクラウドで支えることは初の試み。今後もこうした新しい取り組みに挑戦していきたい」と語っている。

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