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2次創作は不可 自作スタンプ販売できる「LINE Creators Market」の注意点は

» 2014年04月17日 16時18分 公開
[ITmedia]

 LINEで使える自作スタンプを販売できる「LINE Creators Market」の登録受け付けが始まった。自作のイラストを世界で使ってもらえるチャンスだが、注意点もある。

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 登録は法人・個人問わず可能で、同社の審査を通過したスタンプを1セット40種類100円で「LINEウェブストア」を通じて販売できる。価格は固定で、作者が決めることはできない。

 クリエイターには売り上げの50%から源泉徴収(国内居住者の場合、100万円以下の部分は10.21%/100万円を超える部分は20.42%)を引いた額が支払われる。振り込みは指定した金融機関に円建てで行われ(国外居住者はPayPal)、分配金額が1万円を超えると申請できる。

 ストアはまず日本・タイ・台湾・インドネシア向けに展開。表示情報として、必須の英語を含め日本語、韓国語、中文(簡体)、中文(繁体)、タイ語、インドネシア語──の7言語が登録可能だ。

 審査は4月17日から順次開始。実際の販売が始まるのは5月以降となる見通し。

登録に必要なのはイラスト42個

 同マーケットへの登録はPC(Mac/Windows、推奨環境はChrome/Safari)から行う。

 スタンプの登録には(1)スタンプ画像(370×320ピクセル)×40個、(2)メイン画像(240×240ピクセル)×1個、トークルームタブ画像(96×74ピクセル)1個──の合計42個がセットで必要。全てPNG指定で、解像度は72dpi/カラーモードはRGBを推奨。背景は透過とし、容量は1個当たり1Mバイト以内に抑える必要がある。

photo 表示例

 内容は「日常会話、コミュニケーションで使いやすいもの」「表情、メッセージ、イラストが分かりやすくシンプルなもの」を推奨しており、逆にNGなのものとして(1)物体、景色など日常会話で使用しにくいもの、(2)写真や顔写真などイラストでないもの、(3)横長な画像や、8頭身キャラクターの全身など視認性が悪いもの──などを挙げている。

photo スタンプの編集
photo 370×320ピクセルで作成した画像の例

 「公序良俗に反するもの、未成年者の飲酒喫煙を想起するもの、性的表現、暴力的表現、ナショナリズムを煽るもの」もNGで、審査ガイドラインには「肌の露出が多いもの」「違法な武器など現実的な描写、使用を奨励する恐れがあるもの」「過度に不快、または粗野なもの」といったものもある。審査でリジェクト(拒否)された場合、修正して再審査を申請できる。

2次創作イラストは不可

 スタンプとして登録できるのは基本的にはイラストのみ。ロゴだけ、文字だけ、といったスタンプや、写真によるものは不可。「文字をマーク化したもの」(オノマトペ、マンガのセリフ、ロゴマーク風)もNGだ。

 当然ながら、販売できるのは作者のオリジナルイラストのみ。マーケットの発表時に一部で話題になった「漫画、アニメなどの2次創作/パロディをスタンプとして販売する」「有名なキャラクターやアーティストのイラストを自分で描いてスタンプとして販売する」ことはできない。場合によってはライセンスの証明が求められることもあるようだ。

 スタンプの著作権はクリエイター側が持つが、LINEによるスタンプ利用については著作者人格権を行使できないものとしている。詳細は利用規約に掲載されている。スタンプ素材はLINEの承諾を得ることなく別の商品などに利用できるとしている。

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