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なぜGoogleで「ロリ」が検索できなくなったのか SEO専門家の見方(3/3 ページ)

» 2014年06月13日 19時29分 公開
[岡田有花,ITmedia]
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画像 「がん」の検索結果

 例えば「がん」というキーワードで検索した際、数年前までは、「がんに効く」とうたう怪しげな健康食品も上位に入っていたが、最近は、国立がん研究センターやがんを研究している医療機関など、公的な情報が上位に並んでいる。「警察」なども同様で、検索上位には各地の警察署がずらりと並ぶ。

 「生命や財産、法律に関わるキーワードで、信頼性の高いサイトを優先的に表示するのは、個人的にはいいことだと思う」と辻さん。その結果、ユーザーが必要としている情報が上位に来ないケースもあるが、「万人が納得する検索結果はない。Googleがユーザーの使いやすさに注力しているのは確かだと思う」と話す。

リブセンスが受けた「風評被害」

 検索順位に関連する話題では、今年5月中旬、上場企業の株価を揺るがす事態も起きた。

 リブセンスの運営するアルバイト情報サイト「ジョブセンス」が、「アルバイト」で検索した際に上位に表示されないことが判明し、「生命線のSEOがたたき落とされた」などとセンセーショナルにネットで語られ、株価が急落したのだ。

画像 辻さん

 これは「風評被害だった」と辻さんは振り返る。確かに、リブセンスの検索順位は一時期と比べると落ちているが、大きく下がったのは業績が好調だった昨年以前。話題になった今年5月ごろにはほとんど動きがなかったという。

 また「アルバイト」で検索すると確かに100位以下に落ちていたが、アルバイトを探している人は「アルバイト 職種」「アルバイト 地域」などより詳細なワードで検索する傾向が強く、それらのワードの多くで10位前後をキープしている。

 米国では、検索順位の低下がセンセーショナルに報じられて株価が下がり、企業トップが反論する事例もある。今後、日本のネット企業も同様な対応が迫られる可能性があると辻さんはみている。

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