ITmedia NEWS > ネットの話題 >

なぜGoogleで「ロリ」が検索できなくなったのか SEO専門家の見方(1/3 ページ)

» 2014年06月13日 19時29分 公開
[岡田有花,ITmedia]

 Google検索で6月上旬、「ロリ」に性的なワードを加えて検索した際、結果がほとんど表示されなくなったとネットユーザーの間で話題になった。6月13日午後6時現在も、「ロリ エロ」で20件、「ロリ 陵辱」だと10件――など、表示される検索結果が極端に少なくなっており、表示されるサイトも、Twitterやニコニコ動画、Amazonなど、一部の有名サイトに限られている。

6月21日追記

「ロリ」検索結果は6月20日ごろ、元に戻ったようだ

Google「ロリ」検索結果に変化 表示数回復、中小サイトもヒット アルゴリズム調整か


画像 13日午後6時現在、「ロリ 陵辱」の検索結果は1ページで終わり、再検索してもそれ以上表示されない

 児童ポルノの単純所持を禁止する児童ポルノ法改定案が衆院を通過したこともあり、Googleが「ロリ」関連ワードの検索結果を検閲しているのでは、と推測する人もいた。

 Googleは当初、「特定ワードを検閲することはない」と説明していたが、その後、「アルゴリズムの要素として、特定のキーワードを使うことはある」と認めた。ただ、「ロリ」関連ワードをめぐる変化についての詳細は明かしていない。

 3万近くのキーワードについて、検索結果の変遷を日々チェックしているSEO専門家の辻正浩さんは、「ロリ」関連ワードで「一部の有名サイト以外が徹底的に消された」と話す。背景にはGoogleがグローバルに行っている児童ポルノ対策があるとみている。

「ロリ」検索結果から「ロリ」が消える?

 辻さんによると、「ロリ」の検索結果が激変したのは6月5日〜7日ごろ。このころを境に「ロリ」関連ワードの検索結果から、中小サイトや一部の投稿サイトが消え、有名サイトのみに変わったという。

 実際の検索結果を見てみよう。6月4日に「ロリ」で検索した上位20位までを見ると、中国の動画投稿サイト「youku」の動画や、イラスト投稿サイト「pixiv」のタグ、「livedoor blog」を使った2ちゃんねるまとめサイトの記事、DMM.comのアダルトゲームなど雑多なサイトが含まれていたが、13日午後6時の時点ではそれらがごっそり消え、Wikipediaやニコニコ大百科、Twitter、YouTubeなど、有名/大手サイトのコンテンツのみに変わっている。

画像 4日と13日の「ロリ」検索結果の違い

 また、「ロリ」そのものの解説記事も上位から消えた。4日時点では2位にWikipedia、3位に「ニコニコ大百科」、6位に「pixiv百科事典」の「ロリ」の解説が入っていたが、13日にはすべてが上位から消え、代わりに「ロリカルテット」や「ロリP」「ロリ・パウロ・サンドリ」などの解説が入っている。さらには、「コモドロリバダビア(アルゼンチン)の天気」など、「ロリ」を検索した人が求めているとは思えない情報まで上位に表示されている。

画像 「ロリ」という語句を解説したページはすべて検索結果から消えた

 検索結果の数も激減したようだ。「ロリ」では13日現在、検索結果が3ページ目までしか表示されず、それ以上の結果を知るには再検索が必要だ。性的なワードを掛け合わせた場合はさらに結果が少なく、「ロリ エロ」は2ページ、「ロリ 陵辱」は1ページで終了。再検索してもそれ以上の結果は出ない。

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.