米Appleが6月30日にスタートする「Apple Music」で3カ月の無料期間中もアーティストらに対価を支払うよう方針転換したことを受け、複数のインディーズレーベル関連組織が6月24日(現地時間)、Appleと楽曲提供の契約を締結したと発表した。
米A2IMやノルウェーFONOなど、数十のインディーズレーベルが所属する業界団体Worldwide Independent Network(WIN)や、WINに所属し、アデルやレディオヘッド、ルー・リード、ヴァンパイア・ウィークエンドなどの人気アーティストを擁するレーベルBeggars Groupなどが声明を発表した。
Beggars Groupも所属するインディーズの権利保護団体Merlinは声明は出していないが、公式サイトの「ライセンス先」一覧にApple Musicへのリンクが追加された。
WINは声明文で「Appleが、無料期間中も再生ベースで楽曲使用料を支払う決定をし、WINのメンバー達が直接Appleと交渉していた多数の条項について修正したと発表できてうれしい」と語った。
この問題については、人気アーティストのテイラー・スウィフトが21日に抗議のブログを投稿したことが、Appleの方向転換に大きな影響を及ぼしたことを同社のエディ・キュー上級副社長も認めている。
テイラー・スウィフト自身は大手レーベルUniversal Musicの所属だ。スウィフトはブログで、抗議のためにApple Musicからヒットアルバム「1989」を引き上げるとしていたが、今回のAppleの決定で引き上げを撤回するかどうかはまだ明らかにしていない。
インディーズレーベルと音楽サービスとのあつれきとしては、米Googleも昨年、音楽ストリーミングサービス「YouTube Music Key beta」を立ち上げる際、インディーズとの契約条件を3大レーベル(Universal Music Group、Sony Music Entertainment、Warner Music)より悪くしようとして決裂したが、Google側の歩み寄りによって契約更新している。
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