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Microsoft、「OneDrive」の無料容量縮小ヘ “容量無制限”は終了

» 2015年11月03日 16時54分 公開
[佐藤由紀子ITmedia]

 米Microsoftは11月2日(現地時間)、クラウドストレージサービス「OneDrive」の提供方法の変更を発表した。無料容量や有料プラン体系などが大きく変わる。

 まず、コンシューマー向け「Office 365」ユーザーは昨年10月からOneDriveを容量無制限に利用できたが、これが上限1Tバイトまでに戻る。

 同社によると、一部のユーザーが多数のPCのバックアップや膨大な映画コレクションを保存する目的でOneDriveを利用し、中には平均的ユーザーの1万4000倍に相当する75Tバイトものデータをアップロードする人もいるという。

 MicrosoftはOneDriveをこうした一部のユーザーのためのバックアップ場所としてではなく、多くのユーザーに高品質のプロダクティビティおよびコラボレーション体験を提供するためのサービスと考えているため、今回の変更に踏み切ったとしている。

 変更点は以下の通り。

  • Office 365 Home、Personal、Universityエディションで提供しているOneDriveの容量無制限提供は終了し、無料で利用できるのは1Tバイトまでになる(同日から有効)
  • OneDriveの有料プランで、昨年6月から提供している100Gバイトおよび200Gバイトのプランはなくなり、2016年初頭から月額1.99ドルの50Gバイトプランのみになる。現在100/200Gバイトプランを利用しているユーザーについては変更はない
  • 非Office 365ユーザーが使えるOneDriveの無料容量は、現在の15Gバイトから5Gバイトに縮小する。カメラロール用の15Gバイトのボーナスストレージの提供も終了する。この変更は2016年初頭から段階的に開始する
 onedrive 現在15Gバイトある無料容量は5Gバイトに縮小される

 Microsoftはこの移行を可能な限りスムースに行うとしており、現在使っている容量が変更後にオーバーするユーザーに対して、以下のような猶予を設けている。

  • 1Tバイト以上使っているOffice 365ユーザーには通知があり、11月2日からの向こう1年間は超過分を保存しておける。1年後の時点から半年間はファイルをダウンロードできるが、半年経つとアカウントはロックされ、さらに半年後(2015年11月2日の2年後)にアカウントは削除される
  • 5Gバイト以上使っている非Office 365ユーザーは、2016年初頭に今回の変更が有効になってから向こう1年間は超過分を保存しておける。また、1Tバイト無料の個人向けOffice 365の1年間無料トライアルを使うことも可能(クレジットカード情報の入力が必要)。1年後に超過分がどうなるかの説明はFAQにも書かれていない
 onedrive 2 現在ある100Gバイトと200Gバイトの有料プランはなくなる

 なお、プロモーションなどで獲得したオプションストレージはこの変更の影響を受けない。

 OneDriveと競合する主なクラウドストレージの基本無料容量は、米Googleの「Googleドライブ」は15Gバイト(Google ドライブ、Gmail、Googleフォトで共通)、米Amazon.comの「Amazon Cloud Drive」は5Gバイト、米Dropboxの「Dropbox」は2Gバイトだ。

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