店頭のタブレット端末で客がSENSYを起動し、好みを分析。販売員が好みを把握しやすくするという取り組み。「特に男性は、販売員にぐいぐいと接客をされると引いてしまいがち。そうした人たちに人工知能が接客し、購買に結び付けば」と渡辺CEOは話す。
人間の販売員は、売り場の知識は豊富だが、商品や客の情報を全て記憶するのは難しい。三越伊勢丹HDとの取り組みでは、そうした部分を人工知能がフォローし、販売員は試着の案内など、人工知能が苦手とする細かいアドバイスを担当。「販売員と人工知能は得意分野が異なる。ペアを組むことで、今まで手が回らなかった部分も、販売員がこなせる」。
「人工知能は人間の仕事を奪う」――そんな意見もあるが、SENSYが販売員の仕事を奪うことはなく「バディ(相棒)として、接客の質を向上させる」(渡辺CEO)という。
今後は、日本アイ・ビー・エムが国内提供する「IBM Watson」(日本語版)との連携を予定している。現在は「いまいち」「いいね」いずれかの選択肢でしか服を評価できないが、Watsonとの連携で「明るめの服がよい」といったあいまいなニュアンスを含む自然言語にも対応。人間に話しかけているような、対話型のサービスを目指すという。
ファッションだけにとどまらず、コスメ、食など新たな分野への活用も見込んでいる。
「ファッションと同じように、ライフスタイル全般もまだ十分にデータ活用が進んでいない。センサーで肌の状態などを診断し、人工知能によるレコメンドとうまく組み合わせられれば」(渡辺CEO)
IoTや人工知能など、最新テクノロジーで私たちの生活を変えようと挑戦するスタートアップ。彼らの新サービスのすごさと、その情熱を伝えます。
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