米Microsoftは6月21日、新型の「蚊取り器」を開発したことを発表。デング熱やジカ熱の広がりを止めることができるのではないかと期待が寄せられている。
蚊取り器では、感染症を媒介する特定の蚊かどうかを判別、対象以外の昆虫は逃す仕組みだ。そして、捕獲した日時や気温、湿度、光度などを記録する。捕獲すると、アメリカ合衆国テキサス州南東部に位置するハリス郡公衆衛生局に通知される。
バッテリーを搭載した2個のプロセッサがこの蚊取り器には内蔵され、収集されたデータはクラウドにアップロード。目的の種別かどうかを判別するには機械学習も利用し、収集したデータにより精度を向上させていく予定だという。
この蚊取り器はそれ自体で媒介する蚊を根絶することが目的ではなく、得られた情報で範囲を絞った上で殺虫剤を散布するのだという。「ヒューストン地域は広いので、全地域に散布することは不可能。できるだけ効率的に行う必要がある」とハリス郡公衆衛生局の担当者は説明する。
ハリス郡では、7月上旬ごろからこの蚊取り器を使った実証実験を開始。この取り組みは、Microsoft Researchの「Project Premonition」の一環として行われている。
(太田智美)
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