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2016年07月29日 16時20分 UPDATE

大人のゴミを拾う子供たち――Pokemon GOでお祭り状態の世田谷公園でゴミ拾いをしてきた

「Pokemon GO」プレイヤーが大挙して訪れている世田谷公園では、子供の遊具を大人が占領し、大人が落としたゴミを子供が拾っている――世田谷公園近くに住む2児の母・ふぁるさんからのリポートです。

[ふぁる,ITmedia]

この記事は、ブログ「fal::diary」に7月28日に掲載された記事を、編集部で一部加筆・修正したものです。


 夏休みが始まって、早くも1週間が経ちました。ちまたでは、Pokemon GOが大ブームで、私たちの住むご近所でもたくさんのポケモントレーナーさんを見かけます。

 そんな中、ひときわにぎわっているのが世田谷公園です。ここは、レアキャラの「ミニリュウ」が大量発生しているとのことで、昼夜問わず人が大挙して押し寄せるようになりました。

 7月28日の昼下がり、幼稚園児の2人の娘を連れて世田谷公園に遊びに行きましたが、まるでお祭りのようでした。大好きな公園がにぎわっているのは喜ばしいことだけど、戸惑ってしまうようなことも多くあります。

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 ブランコなど子供たちのための遊具も、トレーナーのみなさんにベンチ代わりに使われていることが多く、大人がいなくなるのを子供が待っているというおかしな光景が目につきました。健気に順番を待っている子供たちの様子を見ては胸が痛みました。

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 子供たちが思いっきり好きなことができるはずのプレーパークエリアも、スマホ画面を見つめている大人でいっぱいです。プレーパークのシンボル的存在であるログハウスの屋根裏スペースにも、トレーナーさんが何人もいて、訪れた子供たちは屋根に登るのを我慢していました。

画像 プレーパークのシンボル的存在であるログハウスの屋根の上に登って撮影してみました

「ゴミを捨てないでください!」 男の子2人がゴミ拾い

 それでもプレーパークエリアはまだ比較的人が少ないほうだったので、しばらく遊んでいると、あることに気がつきました。それは、大量のゴミが捨てられていることです。一部のポケモントレーナーさんのモラルのない行動に、娘たちと頭を悩ませていたところ、「ゴミを捨てないでください!」という声が聞こえてきました。

 声のする方をみると、小さなワゴンと手押し一輪車にゴミを集めている、2人の男の子たちの姿がありました。私は思わず、「おぉぉ! 君たち、素晴らしいことをしてるね! 自分で進んでやっているの?」と声をかけました。すると男の子たちは、「はい、そうです。僕たち、いつもここで遊んでいるんです。そこがこんなことになっちゃったから、きれいにしようとゴミを拾っているんです!」と元気よく答えてくれました。

 私は感動して、「よし! お兄ちゃんたちとゴミ拾いしよっか!?」と娘たちに声をかけてみると、「いぇーい! やるやるー!」というノリノリの返事が返ってきたので、5人でプレーパーク周辺のゴミ拾いをすることにしました。

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 ゴミの種類は、ペットボトル、お菓子の包み紙、箸、お弁当の容器などなど、一部は中身が残ったままのものもありました。一番多かったのは、タバコの吸い殻!! 拾っても、拾っても、無くなることはありませんでした。子供たちが小さな手でタバコの吸い殻を拾う見ていたら、とても悲しい気持ちになりました。

 男の子たちは、ゴミの分別まで行っていて感心しました。そこまで社会のことを考えているなんて、すごすぎる! 午後5時頃から始めたゴミ拾いを終えたのは、午後7時30分頃でした。夜になっても人波は絶えず、日中よりもさらに多くの人たちが集まっていました。

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 こんなにたくさんの人たちを夢中にさせてしまう、Pokemon GOというゲームは素晴らしいと思います。ゲームは悪くないし、やっている人も悪くない。でも、一部のモラルの低いポケモントレーナーさんのせいで、Pokemon GOをよく思わない人たちもいるようです。公園は、誰もが自由に利用できる憩いの場所なので、一人一人の心がけで全ての人が気持ちよく過せるようになることを祈ります。私たちは都合のつく限り、あの2人の男の子のお手伝いをしに行きたいなと考えています。

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編集部注

世田谷区は28日、世田谷公園内が「Pokemon GO」でプレイヤーで混雑し、昼夜問わずトラブルが発生しているとし、運営元に改善を求めていると発表した。園内に注意喚起の掲示を行ったりチラシを配布し、プレイヤーにもマナー改善を呼びかけている。


7月30日 編集部追記

レアポケモンの「ミニリュウ」が30日、世田谷公園から消え、Pokemon GOプレイヤーも減った。ゴミ拾いに訪れる人も増え、公園は落ち着きを取り戻したという。


著者プロフィール

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ふぁる:1977年生まれ。愛知県名古屋市出身。東京都目黒区在住。2児の母。20歳のころ、友人宅で見たIRCの便利さに衝撃を受けネットの世界に引き込まれる。無痛分娩の記録を付けるために始めたブログ「fal::diary」は今年で7年目。


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