「Mastodon.cloudに2社の素晴らしいスポンサーがつきました!」。
5月8日時点で3万6000人以上のユーザーを抱えるインスタンス「Mastodon.cloud」の管理人Valentin_NCさんが、4月27日にこんな投稿をした。
Valentin_NCさんはフランス語話者で、Mastodon.cloudは海外インスタンスだが、日本で話題となり、ローカルタイムラインはほとんど日本語で埋め尽くされている状況だ。
スポンサーがついたとは、具体的にどういうことなのか。今回スポンサーになったCDN(content delivery network)を提供する「Cloudflare」と、オリジナルステッカーの作成を行う「StickerMule」という2社の詳細も含め、日本向け広報の良篠(よしの)さんを通して、管理人のValentin_NCさんに聞いた(翻訳:良篠さん、編集:ITmedia)。
―― 「Mastodon.cloudに2社のスポンサーがついた」という発言の意味について教えてください。
管理人 私たちは安定したインスタンスを創るため、私たちのプロジェクトを支援してもらえるよう2社とコンタクトを取りました。
Cloudflareは、100以上のデータセンターを有するCDNサービスの会社で、各ユーザーがMastodon.cloudへより円滑に接続できるようにしてくれます。
日本にも2カ所のデータセンターを持ち、日本在住のユーザーならば、日本のCloudflareサーバ経由でフランスのMastodon.cloudにデータを送信できます。また、全ての通信データはHTTPS(TLS)によって完全に保護されるので安全です。
CouldfrareはMastodon.cloudにビジネスアカウント(月200ドルのプラン)を提供してくれました。それによって私たちは高品質の帯域幅とセキュリティーを得ることができています。
―― StickerMuleはどうでしょうか。
管理人 StickerMuleはオープンソースプロジェクトを支援する技術者向けのステッカー会社で、今回はMastodon.cloudロゴのステッカーを作成できるようになりました。
―― ステッカーをもらえる条件は?
管理人 Mastodon.cloudに月5ドル以上の支援をしていただける方には無料で配布する予定です。また、有料での販売も考えています。
―― 資金援助などはないのでしょうか。
管理人 2社からは直接的な資金提供は受けていません。企業のロゴはMastodon.cloudのフロントページ(トップとアバウト)に表示されていますが、これは広告ではありません。
―― Mastodon.cloudの運営費はどうやって捻出しているのでしょうか。
管理人 今はユーザーからの寄付で運営しています。中には月100ドル寄付してくれる日本人ユーザーの方もいらっしゃいます。ビットコインやイーサリアムなどの暗号通過での寄付も受け付けていますが、月額制で透明性のあるPatreon経由での寄付を歓迎します。
―― まとめると、この2社のスポンサーによってユーザーにどんな影響があるのでしょうか。
管理人 まず1つは、Mastodon.cloudへの接続が迅速かつ安定し、セキュリティーの安全性が向上すること。もう1つは、Mastodon.cloudロゴのステッカーがもらえるようになること。
―― もらったステッカーはどのように使えばいいですか?
管理人 ノートPCや車などに貼ってくださいね!(:
5月8日、Valentin_NCさんは新たにクラウド事業者のDigitalOceanがスポンサーになったと発表した。企業にとっても、マストドンは新たなビジネスチャンスの場になっていく可能性がありそうだ。
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