ITmedia NEWS > 科学・テクノロジー >

野辺山の45メートル電波望遠鏡、IEEE認定 「歴史的偉業」に

» 2017年06月15日 14時37分 公開
[ITmedia]

 IEEE(米国電気電子技術者学会)はこのほど、国立天文台野辺山宇宙電波観測所(長野県南牧村野辺山)にある口径45メートルの電波望遠鏡を、電気電子分野の歴史的業績をたたえる「IEEEマイルストーン」に認定した。「電波天文学の進歩に大きな貢献をした」とたたえている。

画像
画像

 1982年に完成した、当時としては世界最大口径の電波望遠鏡。三菱電機が製造を担当した。世界の電波望遠鏡の口径11メートルが最大だった時代に45メートルという大口径を狙って設計し、大型の機械構造物が変形することなく目的の方向を指向できるよう、さまざまな新技術を投入したという。

 これまでに、いくつもの星間分子や巨大ブラックホールの発見など画期的な成果を挙げてきた。観測開始から35年を経過した今でも、波長3ミリメートル近辺のミリ波の観測では世界最高性能の電波望遠鏡の一つという。

 国立天文台がIEEEマイルストーンの認定を受けるのは初。

 IEEEから贈られた銘板は、野辺山宇宙電波観測所、国立天文台三鷹キャンパス(東京都三鷹市)、三菱電機通信機製作所(兵庫県尼崎市)に展示する。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.