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Exciteの「julika」開発で苦労したことマストドンつまみ食い日記

» 2017年06月27日 23時32分 公開
[松尾公也ITmedia]

 Exciteが本日公開したインスタンス「julika」だが、開発がスタートしてから公開までに結構な時間がかかったという。バージョンもまだ1.3.3だ。その理由は大きく2つある。

 1つは、ソフトウェアエンジニア。マストドンはRuby on Railsベースなので、改造しようとするとRubyが必須となるが、ExciteにはPHPのエンジニアしかいない。マストドンをやることになって急遽このために勉強した。さらに、CSSも仕様が違うため、デザイナーも勉強し直す必要があったという。

 もう1つはセキュリティ。Exciteでは個人情報保護についてのレギュレーションが厳しい。マストドンではメールアドレスが平文で保存されているなど、対応が難しいのだ。このためインスタンスを立てたくても立てられない、立ててもすぐに閉じなければならなかったという例は、表に出ないだけで結構ある。

 Exciteでは、メールデータなど個人情報に関するものは別サーバに切り分けるなどの対策を立ててこうした問題をクリアしたという。現在、専任エンジニアは1人、サポート1人という体制で取り組んでいる。

 運営側としては、ユーザー数を伸ばしてモバイルアプリ提供にまで進みたいそうだが、初日のユーザー数は100人をちょっと超えたところ。タイムラインをチラ見したところ、料理、ペット、恋愛、金融などの話題でまったりと進行中。同社では自社サービスでのバナーなどで誘導を図っていくという。

photo julikaを立ち上げたExciteのみなさん

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