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2017年08月22日 07時00分 UPDATE

ゆとり記者が聞く:少年ジャンプ編集部、騒然 「スマホと指で描いた漫画」がルーキー賞 新人漫画家あつもりそうさんの素顔 (2/4)

[村上万純,ITmedia]

「初めてのスマホ執筆」は挫折

 「子供の頃にすごく漫画を読んでいたという記憶もなく、比較的うちには漫画がない環境だったと思います」(あつもりそうさん)

バクマン 『バクマン。』(C)大場つぐみ・小畑健/集英社

 そんなあつもりそうさんは、中学生のときにテレビアニメ『バクマン。』を見て「漫画を描きたい」と思ったという。「キャプテン翼を見てサッカーを始めたようなものですかね」とあどけなく笑う。

 実際に描き始めたのは高校に入ってから。最初は紙とペンでイラストを描いていたが、美術部の友人はみんな「スマホで絵を描いていた」。友人たちが使っていたのは「ibisPaint」(アイビスペイント)というアプリ。「ペンを使っている子もいたけど、指で描く子が多かった」という。

 「みんなと言っても、僕の周りの人たちだけかもしれません。自分にもできそうかもと思って挑戦してみましたが、全然無理だなと……。それからはしばらくスマホでは描かなかった」

 スマホでの執筆に挫折したのと同じころ、母親からワコムのペンタブレット「Intuos」を買ってもらった。しかしデスクトップPCが家族共用だったため、自由にPCを使うこともままならない。結局1〜2枚のイラストを描いただけで、ペンタブもホコリをかぶってしまった。

ワコム 現在使っているワコムのペンタブレット「Intuos」

 デジタル環境が肌に合わず、再び手に取ったのが紙とペン。「高校1年生くらいから漫画らしきものは描いていて、未完のものも含めて4作くらい描きました」。その後もイラストは高校卒業まで描き続けた。

 「あまり勉強をしなかったので、そのまま浪人して予備校に通った」――そんな浪人時代に“あるもの”を見つけたことがきっかけで、彼はもう一度スマホで絵を描くことになる。

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