歌声合成ソフト「初音ミク」が8月31日、発売から10周年を迎えた。
初音ミクは2007年8月31日に発売されたPC用のDTMソフト(発売当初の記事)。「16歳のバーチャルアイドル」という設定で、声優の藤田咲さんの声を元に、ヤマハの歌声合成技術「VOCALOID2」で歌声を合成する。
初めて声優を起用した歌声合成ソフトとして話題を呼び、音声の自然さやキャラのかわいらしさがネットユーザーに受け入れられ、当時黎明期だった「ニコニコ動画」にはミクを使った多数の楽曲がアップされてブームに。DTMソフトは平均販売数は200〜300本、ヒット作品でも1000本という市場だったが、発売から9月27日までの1カ月弱で1万本(予約含む)を売り上げた(発売2週間後の記事)。
ニコニコ動画では、ミクで作った楽曲だけでなくイラストや動画、ミク曲を人間の“歌い手”が歌った「歌ってみた」動画なども人気を博した。その後、ミク曲がCD化されたりテレビ番組などで採用されることも珍しくなくなったほか、ミクの3D映像をステージに投影し、生演奏をバックにミクが歌うコンサートも定期的に開かれるなど、この10年で大きく成長してきた。
開発元のクリプトン・フューチャー・メディアは、10周年に当たって特設サイトをオープン。ミク10年の歩みを年表でたどれるほか、クリエイターからのお祝いイラストや、10周年関連イベントの告知、お祝いプレゼント企画などをチェックできる。また、8月31日付の読売新聞朝刊に、10周年を記念した見開きのカラー広告が掲載された。
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