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» 2018年02月23日 08時00分 公開

シリコンバレー式「時短育児術」:毎日飲む「水」に注目 1億5000万円集めた“魔法の水筒”

子育てに関する負担をITで解消する「Baby Tech」。シリコンバレー在住の女性筆者が、“母目線”でぐっときたテクノロジーを紹介する連載をお届けします。今回はKickstarterで約140万ドル(約1億5000万円)を集めたことでも話題のプロダクトについて。

[近藤奈都美,ITmedia]

 子どもが脱水症状を起こさないよう、こまめに水分補給ができるように水筒を持ち歩くお母さんがたは多いはず。しかしその水筒がきちんと洗えているかというと、自信のない人も多いのではないでしょうか。

 お水専用にしていても、水筒の底まで届く専用のブラシを使って洗うのは面倒ですよね。ちゃんと洗ったつもりでも意外と匂いが残っていることもあります。一度口をつけたペットボトルは、口の中の雑菌がボトル内の液体に入り込んで菌が増殖してしまうので、早めに飲みきってください、というような話も毎年夏になるとよく耳にしますよね(参考記事)。

 そんな悩みを軽くしてくれそうなプロダクトを、「CES 2018」で見つけました。

連載:シリコンバレー式「時短育児術」

子育てに関する負担をITで解消する「Baby Tech」。シリコンバレー在住の女性筆者が、“母目線”でぐっときたテクノロジーを紹介していく。

著者プロフィール

近藤奈都美(こんどう・なつみ)

日本でIT専門商社に勤務した後、結婚を機に渡米。現在はシリコンバレーで一児の母として主婦業を行う一方、テクノロジーを使って効率的な子育てを目指す“母目線”の情報メディア「Babyful.jp」を運営するなど、「時短育児」を軸に情報発信している。

(本記事は、「Babyful.jp」に掲載された記事を一部加筆・編集して掲載しています。)

photo QUARTZ bottle。カラーチョイスも5つある(出典:QUARTZ)

 「QUARTZ Bottle」は、見た目は最近流行りのシンプルなステンレスのウォーターボトルとなんら変わりありません。冷たい水は24時間、温かいものは12時間保温します。違いはフタをあけると分かります。ボトルのキャップ側に、UV-C(紫外線短波)ライトを放射するLEDライトが装着されているのです。

photo QUARTZ bottleのキャップ側の構造(出典:QUARTZ)

 UVと聞くと、肌に悪い影響をもたらすネガティブなイメージを持っている人も多いと思いますが、QUARTZではこのライトが持つ、細菌・雑菌を死滅させる働きを利用しています。

 使い方はいたって簡単。フタについているボタンを押すだけで、ボトル内で60秒間UV-Cライトが照射され、水の中やボトル内部にいるウィルスやバクテリアを99.99%死滅させてくれるそうです。4時間ごとに自動的に作動して、除菌活動を行う機能も。このボトル内にフィルターは備え付けられていないため、死滅した残骸は水の中に残ったままになりますが、生きた状態でなければ体内に入っても無害だそうです。

photo ボトル内部でライト照射される様子(出典:QUARTZ)

 ライトが隅々まで行き届かなくなる原因となる水の濁りがなければ、また化学物質などの除菌できない有害物質が入っていなければ、このボトルに注いでたった60秒で無害な水に変えてくれるそうです。旅行中に水を買いに行く必要もなくなるし、60秒待つだけならコーヒーをいれるのにも使えますね。

 私はいつも水道水をフィルターでこした水をさらに煮沸して、雑菌を殺してから保温機能のあるウォーターボトルに入れて子ども用に持ち運んでいましたが、これを手にしたら煮沸消毒の手間も省けそうです。ボトル自体も、飲み口をちょっと洗ってあとは注ぐくらいで入念に洗わずとも大丈夫なのはすごくうれしいポイントです。

 生きていくのに欠かせないお水。だからこそ、簡単に安心を手に入れられるというQUARTZ Bottleは、子育て世代の家庭にはとても役に立つアイテムだと思います。

 ちなみにUSBケーブル経由で約2時間ほどでフル充電すると、2〜3カ月ほど充電不要だそう。クラウドファンディングサービス「Kickstarter」ですでに約140万ドル(約1億5千万円)の資金を集めており、一般向けには今年の4月ごろから1本99ドルで販売する予定です。


 育児の段階によって必要となるアイテムやツールは大きく異なりますが、IoTのトレンドに乗って盛り上がりつつある「Baby Tech」「Kids Tech」「Family Tech」と呼ばれる分野では、育児生活の不満や問題点をあらゆる角度から解決しようとする製品がこれからもどんどん出てくるでしょう。

 子どもを持つ方々はぜひ、普段の子育てで不満に思っていることに注目してみてください。その不満解決に乗り出している企業が見つかるかもしれませんし、はたまた自分のアイデアを製品化して世界中のお母さんたちから「いいね!」される、大きなビジネスチャンスをつかめるかもしれません。

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