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イーロン・マスクCEO、Teslaの非公開化を検討中とツイート後、従業員宛書簡も

» 2018年08月08日 07時15分 公開
[佐藤由紀子ITmedia]

 米Teslaのイーロン・マスクCEOは8月7日(現地時間)、自身のTwitterアカウントで「Teslaの株式を1株当たり420ドルで非公開化しようかと検討している。資金は確保した」とツイートした。

 同氏はTwitter上の一連の会話で、「上場企業は株価の急激な変動に翻弄され、四半期ごとという短期的な業績で経営判断を求められる。これは長期的な視点では正しくない」などと語った。

 非公開化しても、既存株主には株式を保有し続けてほしいという。同氏が経営する非公開の宇宙企業SpaceXと同様に、専用のファンドを設立することも考えていると説明した。

 同氏は約3時間にわたってTwitter上で非公開化について会話した後、Teslaの公式ブログでこの件に関する従業員宛の書簡を公開した。

 tesla

 非公開化検討の理由として、全員が株主でもある従業員が株価の乱高下に気を散らすのは良くないし、われわれを攻撃するインセンティブを持つ人を大勢作ることにもなると追加した。

 従業員は株式を売却してもいいが、できれば保有していて欲しいとしている。マスク氏自身は20%を保有しており、非公開化しても経営については何も変わらないという。

 また、ずっと非公開企業であり続けるつもりはなく、Teslaの成長が安定したら再上場する可能性もあるとしている。PCメーカーのDellが2013年に非公開化し、2018年再公開化した例もある。

 これは決定事項ではなく、株主による投票で決定する。「非公開化が実現すれば、Teslaはわれわれ全員にとって大きな機会になるだろう。いずれにしても、未来は非常に明るい。われわれのミッションを達成するために戦い続けよう」(マスク氏)

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