「東急電鉄がIT企業向けのビルを多く建てている。六本木に行ったGoogleも再び渋谷に戻ってくる。2年後、渋谷駅を見渡すとIT企業のロゴが並ぶだろう。周辺の飲食店にはIT系の人が集まり、人が集まると情報も集まる。イノベーションが起こる機会も増える」(熊谷社長)
【訂正:2018年9月11日午後1時40分 GMO熊谷社長の発言において表現を一部変更しました。】
現在、六本木ヒルズに拠点を構えるGoogle日本法人は、13日に開業する複合ビル「渋谷ストリーム」(東京都渋谷区)に、2019年に移転する。商業フロアを除く全オフィスフロアに入居し、2600人以上を収容可能にするという。他にもサイバーエージェントが入居する「アベマタワーズ」や、ミクシィが入居予定の「渋谷スクランブルスクエア」など、19年は大規模なオフィス向けビルの竣工と大手の移転が控えており、空いたスペースには他のIT企業が入居すると予想されている。
渋谷区もビットバレー再興を歓迎する構えだ。広告代理店大手・博報堂の出身という異例の経歴を持つ長谷部健 渋谷区長は、同区の多様な人々や文化が集うダイバーシティーを生かしながら「ITが一番進んだ自治体を目指す」と足並みをそろえる。
「以前、エストニア共和国を視察する機会があったが、政府は電子化され、小学生はプログラミングでブロックチェーンを学んでいた。渋谷区では小中学生にタブレットを配布しているが、次の子供たちが世界で大手を振れるように(他国の取り組みを)キャッチアップしたい。企業と区が一緒に課題を解決できることもあるだろう。インフラも含め、ビットバレーの一員に加えてもらうつもりで頑張っていきたい」(長谷部 渋谷区長)
サイバーエージェントの長瀬慶重執行役員(技術政策室 室長)によると、今回のイベントは定員を1000人と想定して募集したところ、想定を超える応募により1300人で打ち切った。地方在住の学生を招くスカラシップ制度でも、120人の定員に対して200人以上の応募があったという。
4社は、今回のイベントをビットバレー再興の旗揚げとし、今後も話し合いを通じて同様の取り組みを検討していく考え。現時点では、19年夏に技術者向けのイベントを開催し、若い世代に幅広く技術に触れてもらう機会を作るという。
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