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» 2018年11月05日 16時47分 公開

「ポイントカードの持ちすぎ」解消へ 紙のスタンプを電子化、CCCとパナソニック

CCCマーケティングとパナソニックが「電子スタンプ」を共同開発。商店街の店舗などのスタンプを電子化し、スマホアプリで記録・管理できるようにする。

[片渕陽平,ITmedia]

 カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)子会社のCCCマーケティングは11月5日、パナソニックと「電子スタンプ」を共同開発したと発表した。商店街などの店舗が発行するスタンプを、買い物客が紙の用紙ではなくスマートフォンアプリ「スマホサイフ」で記録・管理できるようにする。

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 スマホサイフは、来店客がバーコードやQRコードを店頭で提示すると各社のポイントカードとして利用できるアプリ。ポイントをためたり使ったりできる。今回共同開発した「光スタンプ」は、スマホサイフを起動したまま店頭端末にスマホカメラをかざすと、商品購入時のスタンプが記録されるというもの。スタンプ数に応じてクーポンなどを提供する。

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 パナソニックが開発している可視光通信技術「LinkRay」を活用した。特定のパターンで高速点滅させるLED光源をスマホカメラで読み取ると、データを送受信できる。光スタンプでは、店頭端末が発する光の読み取りに使う。

 パナソニック・コネクテッドソリューションズ社の前田崇雅氏(イノベーションセンター アクチュエーション事業統括部)は「画像認識技術と異なり、読み取るカメラのピント合わせが不要のため時間がかからず、レジの混雑を緩和できる。明かりや点滅を再現することが難しく秘匿性が高いため、不正利用も防げる」と説明する。

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 導入店舗側には、利用者への情報配信、クーポン提供などで「スマホサイフの100万人以上のユーザーにアプローチができるメリットがある」(CCCマーケティングの渡辺朗スマホサイフ事業管掌COO)。CRM(顧客関係管理)への活用も見込める。いつ、どのような属性の買い物客が何回利用したかといったデータを、導入店舗が確認できる仕組みを用意する。

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 光スタンプは、まず熊本市の下通商店街が主催するキャンペーン(11月6日〜2019年3月3日)に導入される。商店街オリジナルスタンプがたまり、スタンプが5個たまると抽選会の参加券を発行する。

「カードの持ちすぎ」という課題

 CCCマーケティングが2016年7月にリリースしたスマホサイフ(iOS/Android)は、Tポイントの他、日本マクドナルド、モスバーガー、マツモトキヨシなど29のカードと提携している。ダウンロード数は150万を超えた。新たに光スタンプを組み込み、利便性向上につなげる。

 CCCマーケティングの調査によれば、日本人のカード所持枚数は平均20.9枚だが、実際に財布に入れている枚数は平均10.7枚。「カードを持ちすぎるため、いざというときに自宅に忘れてしまい、もらえるはずだったポイントを諦めている」(同社の渡辺氏)

 渡辺氏は「(企業の間で)キャッシュレス化の熱量が高まっているのは明白だが、生活者目線の課題は置き去りになってはいないか。スマホのキャッシュレス決済が進んでもポイントカード、スタンプカードは紙のまま。財布からスマホとカードの両方を出す、煩わしい状態になっているのではないか」と指摘している。

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