ツイートをあとで読むための「ブックマーク」機能の追加、簡単に時系列ツイート表示に切り替えられるボタンのテスト――など、米TwitterがTwitterのサービスについてさまざまな修正を加えている。さらには「いいね」機能廃止の検討の他、ツイートの修正機能の実装もジャック・ドーシーCEOがほのめかしている。
また、8月にはヘビーユーザーを中心に支持されてきた、リアルタイム更新機能を提供する「UserStreams API」を打ち切り、ユーザーやサードパーティーアプリ開発者から反発や反響があった。
Twitterがこのように機能変更を繰り返すのはなぜか。同社のプロダクト責任者である、ケイヴォン・ベイポー(Kayvon Beykpour)さんを直撃した。
Twitterが「いいね」機能を廃止すると、英メディア「The Teleglaph」が10月28日に報じた。報道を受け、Twitterの公式サポートアカウントは「検討の段階で、発表できることはない」と説明している。
そもそも「いいね」機能は「お気に入り」機能を置き換えたものだ。かつて置き換えた理由、そして今、機能そのものを再検討している理由は――。
「まず、その機能が何を意図するものかが大事だ」とベイポーさんは話す。
「ツイートへのリアクションとして、『このツイートが良かったな』と思うものにいいねを付けるのが気軽にできるのではないかと思って、ハートマークのいいね機能にした。かつてはお気に入りだったが、いいなと思っても別にお気に入りではないかもしれない。だから気軽に付けられるいいねへ変更した」(ベイポーさん)
では現在、いいね機能について再検討しているのはなぜか。ベイポーさんは「いいねやリツイートが、Twitter上での会話にどんなインセンティブやインパクトがあるかを見直している」という。
「各機能によるユーザーのふるまいの変化や、会話へのインパクトを知ることでわれわれも商品やユーザー体験を理解できる。例えば『いいねしたツイートがフォロワーのタイムラインに表示されることで人々の行動が変わってしまう』というフィードバックは、日本のユーザーからかなりいただいている。また、いいねやリツイートの数を競う“人気コンテスト”のような状態に一部でなっていることも知っている」――ベイポーさんは、現状の機能が会話へもたらす影響をそのように分析している。
その上で、ベイポーさんは「ユーザーからのフィードバックを基に改善していき、より居心地のいいコミュニケーションができる場所を最終的な目標としている」とした。
いいね機能の再検討とは直接の関係はないが、ツイートの保存機能として「ブックマーク」機能も実装した。いいね機能が相手へ気持ちを伝える他に、自身がそのツイートを保存するという用途にも使われていることから、「ユーザーの意図をなるべく直接実現できるように」と作った機能という。
今年8月に打ち切られた、リアルタイム更新機能を提供する「User Streams API」。サードパーティーアプリのリアルタイム更新機能のほとんどはこのAPIに依存していたため、リアルタイム性を売りにしていたアプリやその開発者、そして愛用していたユーザーは衝撃を受けた。
なぜ提供を終了したのか、そしてリアルタイム更新という機能自体についてどう考えているのか見解を聞いた。
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