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大激突! Pepper vs パートのおばちゃん “コスパ頂上決戦”マスクド・アナライズのAIベンチャー場外乱闘!(2/5 ページ)

» 2018年11月21日 08時00分 公開

まずは銀行へ

 記事の執筆は足で稼ぐのが基本、足腰を鍛えるヒンズースクワットも1000回出来てやっとスタートラインに立てるのです。Pepperの導入事例を調べると、「名前は短いけれどシステム統合にかかった期間は結構長い都市銀行(※個人の感想です)」が見つかりました。

 早速近所の支店を訪問すると、紺色のスーツを着たPepper……ではなく「リストラで自主退職に追い込むための嫌がらせとして異動させられたお客様案内係を務める50代男性(※個人の感想です)」に「覆面姿での入店はご遠慮ください」と丁重に追い返されました。

 会社の近くや外出先の支店も回ってみましたが、入店拒否はされどもPepperは見当たりません。よくよく調べてみたら、Pepperがいるのは都内でも2支店(東京23区の146支店中・出張所含まず)のみで、遭遇するにはなかなかの鬼畜難易度です。「Pokemon GO」なら、間違いなくレアポケモン出現場所として人だかりになり、警察が出動するレベルです。

 他社の導入事例も調べましたが、試験的な運用にとどまり、使いこなしている会社は見当たりません。小売や外食産業で人手不足が叫ばれる昨今ですが、代替となるロボットを有効活用できないのは由々しき事態です。

 また、大量展開による希少性も無くなったため、宣伝効果も見い出せません。そのため維持コストに見合った活躍ができず、3年の契約期間が満了し、解約を検討する会社が相次いでいるようです。渋谷の若者がハロウィーンで浮かれるように、過去に会社の偉い人が流行りに乗ってPepperを導入した結果でしょう。

 現在でも同じように、丸の内OLならぬ「丸の内おじさん」(おじいさん含む)たちが、AI導入で大騒ぎしています。繰り返される歴史に、BGMとしてNHKスペシャルの「パリは燃えているか」を流したいほどです。

 しかし「AI導入! AI活用!」と声高に叫ぶだけで、AIを使いこなす事例は、不思議と耳にしません。このままいけば、AIもPepperと同じく試験導入にとどまり、費用対効果が見込めず失敗に終わるでしょう。というわけで、「Pepperは見つからないし、AIは使いこなせません」という原稿を編集部に提出したらどうなるか。

 ここで、故・田中信夫氏のナレーションが聞こえてきます。

 Pepperは本当に絶滅して、世間から消え去ったのか? マスクド調査隊は最大の危機に陥り、2回目にして連載打ち切りという結末さえ覚悟した。しかし、調査員による懸命の捜索で、一筋の光明が見えたのである。

 なんと回転寿司チェーンの「はま寿司」における、Pepperの目撃情報を入手したのだ。その謎を明らかにすべく、われわれはトーキョージャングルの奥地へ向かった。

水曜スペシャル マスクド探検隊シリーズ 「寿司屋で働くPepperを追え!」

BGM:テレレー テレレー テレレー テテテーン テテテー♪

 11月某日、後楽園ホールでのプロレス観戦後、われわれマスクド調査隊は都内にある「はま寿司」への潜入作戦を決行した。潜入作戦と言えども、シャドーモセス島への単身上陸ではなく、コンビニの定期船に同乗した他校の戦力調査でもない。

 しかしながら、日本を代表するジャーナリズムであるITmedia NEWSの記事執筆者として潜入する以上、競合回転寿司チェーンの社員や、回らない寿司至上主義者による襲撃も警戒すべきだろう。

 一番の問題は、はま寿司という家族連れや若者中心の店舗において、怪しげなマスクド調査隊(1名)が浮く事だ。そして数々の困難(電車の乗り換え)を経て、都内某所のはま寿司に到着した調査隊が見たものは──。

(CMに続く)

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