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» 2018年12月05日 19時27分 公開

「0円タクシー」都内でスタート DeNAが広告モデルで仕掛ける、配車アプリの新戦略

ディー・エヌ・エー(DeNA)は12月5日、タクシー配車サービス「MOV」で、「0円タクシー」の提供を始めた。

[村田朱梨,ITmedia]

 ディー・エヌ・エー(DeNA)は12月5日、タクシー配車サービス「MOV」で「0円タクシー」の提供を始めた。タクシー車両を丸ごとスポンサー企業の広告宣伝媒体として活用することで、客は無料で乗車できる。まずは、日清食品とコラボした「どん兵衛タクシー」を31日まで都内で運行する。

photo どん兵衛タクシー(正式名称は「0円タクシー by 日清のどん兵衛」)
photo 「0円タクシー」のビジネスモデル

 車両は“どん兵衛仕様”で、赤を基調とした外装と内装を採用。天井の行灯にはどん兵衛のロゴを表示し、油揚げをプリントした“耳”も付けた。車内に備えるタブレット端末は、プロモーション動画を使って商品を宣伝するデジタルサイネージとして活用する。

 営業を行うのは50台。配車依頼は通常と同様にアプリ(iOS/Android)から行える。運行期間は12月5日から31日の午前7時から午後10時まで。乗車できる地域は渋谷区、新宿区、港区、中央区、千代田区付近で、目的地は東京23区内を指定できる。

photo 0円タクシーの概要

「0円タクシーで全員をWin-Winにできる」

 DeNAの中島宏執行役員は「0円タクシーで全員をWin-Winの関係にできる」と自信を見せる。客は無料でタクシーに乗れる、DeNAはMOVを利用してもらえる、スポンサー企業はタクシーという新しい方法で商品やサービスを宣伝できる、タクシー事業者は収益の安定化や利用者層の拡大を見込めるという。

photo DeNAの中島宏執行役員

 0円タクシーは、スポンサー企業とDeNAが乗客の迎車料金、運賃、有料道路通行料などを負担。通常ならタクシー事業社がDeNAに支払う手数料も課さないという。サービスを提供するDeNA自身はどこで収益化を図るのか。狙いはMOVの利用拡大による通常手数料だ。

 0円タクシーの提供は、MOVの都内進出に合わせて実施したもの。今後第2弾の実施も検討するが、狙いはあくまで認知拡大と利用者増で、「0円タクシーそのもので利益を出す予定はない」(同社)という。

 DeNAは同日、東都自動車、日の丸交通、第一交通産業、平和交通、荏原交通のタクシー5社と連携し、都内で約4000台の配車を可能にした。

 中島執行役員は「神奈川県では、タクシー事業者の配車実績を5〜6倍に向上することができた」と自信を見せる。実績を武器に、今後も進出エリアを拡大する計画だ。2019年春ごろには、京阪神エリアでもサービスを展開する見通し。

 「タクシーの課題は、使いたい時に使えない人が多いこと。配車アプリを通じてこれを解決したい」(中島執行役員)

photo 「MOV」のタクシー車両

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