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「大きくて、高くて、レガシー」を払拭へ オラクル、中堅・中小企業のクラウド活用に本腰

» 2019年01月17日 14時07分 公開
[片渕陽平ITmedia]
photo 日本オラクルの本多充氏(オラクル・デジタル本部長)

 「日本全国の中堅・中小企業に素早くアプローチしていく。その観点だと、大きくて、高くて、レガシーというオラクルのイメージとは違う」――日本オラクルの本多充氏(オラクル・デジタル本部長)はそう話す。同社は1月17日、東京都港区の本社内に新しい営業拠点になる「Oracle Digital Hub Tokyo」を開設したと発表した。大企業だけでなく、中堅・中小企業をターゲットにクラウド製品の営業を行う「Oracle Digital」などの部門が入り、クラウド移行を支援する。

 本多氏は「中堅・中小、特に地方の企業は、クラウドへの移行になかなか人員を割けないことが起きていると痛感している」という。オラクルは、バックアップ、セキュリティパッチの適用などを自動化できる自律型データベース「Oracle Autonomous Database」をクラウドサービスとして提供している。同製品について、本多氏は「運用・管理コストを減らせるなど、人材が不足しがちな中堅・中小企業に役立てる機能を備えている。既に引き合いも多い」とアピールする。

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 ただ、本多氏は「日本全国には中堅・中小企業のお客さまは数万社あり、(細かい相談のために)1回1回出張するのは難しい。地方の顧客にリモートの環境で早く情報を伝えたい」と説明する。新設するOracle Digital Hub Tokyoでは、オラクルの営業部門がビデオ会議システムやコラボレーションツールを自由に使えるスペースを用意し、顧客からの問い合わせに対応しやすくする。本多氏は「中堅・中小企業の市場に対し、日本オラクルの営業部門では300人を投入し、手応えを感じている」と話している。

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