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「あつ森の政治・商用利用やめて」 任天堂が団体・企業に呼び掛け

» 2020年11月19日 11時57分 公開
[ITmedia]

 任天堂は11月19日、ゲームソフト「あつまれ どうぶつの森」(あつ森)で政治的な主張や、プレイヤーをゲーム外の購買行動に誘導するような行為を控えるよう国内外の団体や企業に呼び掛けた。政治活動や業務の一環で許可なくあつ森を利用する事例を確認しており、こういった活動からユーザーのコミュニティーを守るための措置という。

photo あつまれ どうぶつの森

 具体的には、あつ森が全年齢を対象としていることから、子ども向けでない表現を控えるよう要求。暴力的・差別的な表現、政治的な主張も行わないよう求めている。ゲームを使って利益を得ることも禁じ、ユーザーを外部のECサイトに誘導する、ゲーム内でクーポンを配布するといった行為を控えるよう呼び掛けている。

photo 任天堂の発表(公式サイトから一部抜粋)

 これらに反する事例を確認した場合は、当該の行為や任天堂の著作物の取り扱いをやめるよう要請する。あつ森の利用を禁止する可能性もあるという。

 ただし、ゲーム内で作成したデザインを他のユーザーに共有する、ゲームの画像や動画を適切なWebサイトなどにアップロードする、他のユーザーを自分の島に招待するといった行為は認めている。これら以外の活動を行う場合、別途任天堂からの許諾が必要としている。

 あつ森を巡っては、米民主党のジョー・バイデン氏が9月、大統領選での選挙活動にあつ森を利用し話題を集めた。日本では自民党の石破茂氏も総裁選挙に利用すると発表していたが、任天堂の定めた利用規約に違反する可能性があるとして断念した。この他、オーディオテクニカすみだ水族館などもあつ森を使った企画を実施している。

【編集履歴:2020年11月19日午前2時45分 文中で「商用利用」としていたところを「プレイヤーをゲーム外の購買活動に誘導するような行為」と改め、任天堂の許諾に関する記述を追加しました】

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