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» 2012年06月22日 17時22分 UPDATE

自然エネルギー:太陽熱を利用して省エネ、普及を促進させるシステム案に都が補助金

太陽光発電システムが注目を浴びているが、太陽を利用する省エネ機器は太陽光発電だけではない。太陽熱を利用してお湯を沸かしたり、暖房に役立てる「太陽熱利用システム」もある。東京都はこのシステムの普及を目指して、新しい形のシステム案を募集する。

[笹田仁,スマートジャパン]

 東京都は2011年から始めている「集合住宅等太陽熱導入促進事業」の補助対象となる太陽熱利用システムの案を新たに募集する。募集期間は2012年6月21日〜7月25日。集まった案は学識経験者などが審査し、結果は9月に明らかにする予定。

 太陽熱利用システムは太陽熱を集めてお湯を沸かしたり、暖房に利用するシステム(図1)。太陽光発電システムと比べるとその存在自体を知らない人も多い。販売台数もごく少なく、年々減る一方だ。

Solar Energy System 図1 太陽熱利用システムの構成。太陽集熱器で熱を集め、水などの液体で熱を蓄熱槽に運び、蓄熱槽で水を加熱する

 しかし太陽熱利用システムは、エネルギーを熱に変換する効率が高く、エネルギーを節約するという観点から見ると役に立つシステムだ。特に、太陽熱を受けるパネル(太陽集熱器)の設置面積を小さくできるため、都心の小さい住宅への導入に向くと都は考えている。

 そこで都は新技術を導入したり、工夫をこらした太陽熱利用システムを募集し、審査に合格したシステムを都内の新築住宅に導入する事業者に補助金を支給する集合住宅等太陽熱導入促進事業を2011年から始めた。今回の募集は追加募集となる。

 都はシステム案を応募する事業者に3つの条件を満たすよう要求している。1つ目は住宅への設置が可能であること、2つ目は太陽集熱器を利用したものであること、最後が実用段階にある「新たな施工技術等」を盛り込んだものであること。

 ここで言う「新たな施工技術等」とは、エネルギーの新しい形で利用する、設置するシステムのデザインに特別に配慮する、CO2排出量削減効果を高める、費用対効果を高める、アフターサービスの充実、使用料金徴収を容易にするといったことに貢献する技術や工夫を指す。

 設置対象の住宅は新築の集合住宅と戸建住宅の中でも、都が定める環境基準を満たしているもの。戸建住宅の場合は複数戸にまとめて導入する必要がある。集合住宅でも、戸建住宅の集まりでも、太陽集熱器の設置面積を合計で20m2以上にしなければならない。

Sample 図2 太陽集熱器をバルコニーの外側に配置したシステムの例

 補助対象に選ばれたシステムを導入する事業者は、システムを構成する機器や設置工事費用(足場設置など、対象外となる部分もある)の半額を補助金として都から受け取れる。ただし、国や区などの自治体から補助金を受給する場合は、補助対象となる金額から補助金の額を引き、その半分を都が支給する。補助金の上限は、システムを利用する住戸1戸当たり50万円に利用戸数を掛けた額。

 ちなみに、これまで補助対象として選ばれたシステムを見ると、ヒートポンプ給湯器(エコキュート)と組み合わせて効率を高めたものや、バルコニーの外側に太陽集熱器を配置して、太陽集熱器を目立たせなくしたもの(図2)などがある。

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