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» 2012年12月10日 09時00分 UPDATE

電力供給サービス:節電規模に応じて協力金を支払い、需要低減の効果は夏に実証済み

NTTファシリティーズは、東京電力管内と北海道電力管内で「ネガワットアグリゲーション」サービスを開始した。今夏に東京電力管内と関西電力管内で実施し、高い効果を得られたことから、今冬も実施する。

[笹田仁,スマートジャパン]

 ネガワットアグリゲーションとは、各顧客の節電規模を合算して電力会社に提供するサービスだ。個々の顧客の節電努力の結果だけではごく小規模なものにしかならないが、NTTファシリティーズが各顧客の節電努力の成果をまとめて電力会社に提供することで、大規模な節電効果を期待できる。NTTファシリティーズはすでに今夏に東京電力管内と関西電力管内で同様のサービスを実施して、かなりの効果があることを確認している。

 東京電力管内では、今夏のネガワットアグリゲーションに参加したビルや企業に限ってサービスを提供するが、北海道電力管内ではネガワットアグリゲーションに協力するビルや企業を募集している。応募条件は北海道電力から高圧50kW以上の電力供給を受けていることと、他社が提供する同様のサービスを利用していないこと、北海道電力と需給調整契約を結んでいないこと、デマンド電力(30分単位の電力消費量)を計測していることの4つだ。

 ネガワットアグリゲーションは電力会社が供給する電力に対して需要が逼迫する可能性が高まった時に実施する。電力会社から使用量を抑制してほしいという依頼をNTTファシリティーズが受け、顧客に電子メールで節電を依頼する。

 顧客が依頼に応じて節電すると、NTTファシリティーズはそれぞれの顧客の節電規模を合算し、電力会社から協力金を得る。その協力金を原資にして、各顧客に対して節電規模に応じた協力金を分配する仕組みだ(図1)。ただし東京電力の場合は顧客との直接契約になる。

NTT_Facilities_Negawatt_2012_Winter.jpg 図1 ネガワットアグリゲーションのサービスの流れ

 節電効果は顧客ごとに「基準値」との差で計算する。東京電力管内の場合、該当する月の中で最も電力を消費した30分間の値を基準値とする。北海道電力管内では、もう少し複雑な方法で基準値を決める。需要抑制依頼を発した日の10営業日前から前日までの間から上位2日と下位2日の実績を除き、残った6日間の電力使用量の平均を基準値とする。基準値は30分単位で計算するため、時間によって基準値が変わる。

 協力金は東京電力管内では1kW当たり45円で固定だが、北海道電力管内では1kW当たり最大で160円になる。北海道電力の場合は顧客全体の節電達成状況によって協力金の総額が変動する。

 NTTファシリティーズは、夏に比べて冬は節電に対する意識が低いため、気付かぬうちにかなりの電力を消費してしまう傾向があるという。協力金という形で節電努力の見返りを得られるこのサービスは冬においても節電を強く意識させる効果を発揮し、高い節電効果を得られると見込んでいる。

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