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» 2013年03月18日 11時00分 UPDATE

電力供給サービス:東京都が水力発電所の電力売却先を決定、F-Powerに2年間で34億円

大胆な電力・エネルギー戦略を推進している東京都が自営の水力発電所3か所の電力売却先を東京電力から新電力のF-Powerに切り替える。契約期間は2013年4月から2年間で、約2億4000万kWhの電力を単価14.5円で売却する。2年間で34億円の収入になる。

[石田雅也,スマートジャパン]

 東京都の交通局は多摩川の上流で3つの水力発電所を運営している。もともとは鉄道に電力を供給するための発電設備だったが、現在はすべての電力を東京電力に売却している。東京電力との間では2018年度までの10年契約だったものを、猪瀬都知事の判断で解約することに決め、新たに入札で供給先を決定した。

 落札したのは新電力のF-Powerで、2013年4月〜2015年3月の2年契約を締結する。対象になる水力発電所は「多摩川第一発電所」(最大出力1万9000kW)、「多摩川第三発電所」(同1万6400kW)、「白丸発電所」(同1100kW)の3か所で、2年間の発電量は合計で2億3744万kWhを見込んでいる。

tamagawa_1_3.jpg 図1 「多摩川第一発電所」(左)と「多摩川第三発電所」(右)。出典:東京都交通局

 F-Powerが提示した単価は1kWhあたり14.5円(税抜き)である。猪瀬都知事によると、これまで東京電力に売却していた単価は9円で、それを6割以上も上回っている。新単価に想定発電量を掛けると、2年間で34億4288万円になる。東京電力に売却する場合と比べて、実に13億円の増収である。契約を途中解約する目的は明確だ。

 ただし途中解約に対しては東京電力が総額52億円の解約金を請求していることも猪瀬都知事が1月の記者会見で明らかにしている。新しい供給先が決定したことで、今後は途中解約の処理に焦点が移る。

 一方、供給を受けるF-Powerは新電力の大手で、東京電力の管内を含めて全国4地域で企業向けに電力を販売している。先ごろ千葉県に火力発電所を建設する計画も発表するなど、供給力の増強を積極的に進めている。新たに東京都の水力発電所から電力の供給を受けることが決まり、今後いっそう顧客を拡大することが可能になる。

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