太陽光と蓄電池をセットで提供、楽天が京セラと蓄電・発電機器

楽天は7.2kWhの大容量蓄電池と、2.3〜6.3kW容量の太陽光発電システムを組み合わせたセット商品の販売を開始する。いずれも京セラの製品を採用した。売電優先や蓄電優先など6種類の運転モードを選択できる。

» 2013年04月05日 11時00分 公開
[畑陽一郎,スマートジャパン]

 太陽光発電システムと蓄電池を組み合わせると、電力の使い方を比較的自由に設計できるようになる。例えば、停電時の電源として頼ることができ、同時にピークカットや売電にも役立つ。

 楽天は2013年4月3日、太陽光発電システムと蓄電システムをセットにしたソリューションの提供を開始した(図1)。戸建て住宅向けの商品であり、楽天ソーラーが扱う。

 太陽光発電システムの容量は8種類あり、2.28〜6.27kWである。これに屋外に設置する容量7.2kWh*1)のリチウムイオン蓄電池を組み合わせたものだ。7.2kWhという容量は住宅用定置型リチウムイオン蓄電池として業界最大の容量だという。

*1) 電池の放電深度設定のため、利用可能な容量は5.4kWhである。

 2.28kWの太陽光発電システムと蓄電池を組み合わせた価格は294万円(以下、税込)だが、国の補助金を適用すると、235万9134円に下がる。同様に6.27kWのシステムの場合は、349万6434円になる。この他、蓄電分電盤(2万3000円から)が必要だ。

図1 太陽電池と蓄電池を組み合わせたソリューションの概要 出典:楽天

 蓄電池は約3時間で満充電となり、満充電時には消費電力430Wの家電を最大12時間連続利用できる。430Wとは、テレビと照明、冷蔵庫の消費電力を合計した場合でも十分な場合が多いのだという。

 太陽電池と蓄電池を組み合わせた6種類の運転モードを選択できる。標準の運転モードは太陽光売電優先モードである。これは日中に蓄電池の電力を利用することで、太陽光発電による売電量を増やすものだ。この他、太陽光充電モード、ピークカットモード、深夜電力活用モード、強制充電モード、強制放電モードがある。

 太陽光発電システムと蓄電システムは、いずれも京セラが製造する。太陽電池モジュールは多結晶シリコン型。蓄電システム(EGS-LM72A)は4000回の充放電後でも使用可能な容量として80%を維持できる。蓄電池本体に10年間の保証も付けた。

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