炭鉱跡地を再利用、九州に19.5MWのメガソーラー自然エネルギー

大和ハウスグループは、再生可能エネルギー発電について2015年度までに100MW分に取り組む。EPC(設計・調達・建設)とO&M(運用管理)がビジネスの中心だ。2013年には九州で19.5MWのメガソーラーを手掛ける。

» 2013年06月10日 13時00分 公開
[畑陽一郎,スマートジャパン]
図1 メガソーラーの建設予定地

 大規模な建築物を建設する場合、土地と資金、上物を分離するのはごく当たり前の取り組みだ。メガソーラー事業においても、これは同じ。2013年に福岡県宮若市で立ち上がる出力19.5MWのメガソーラーでは、「土地所有者」と、「土地賃借者・資金提供者・発電施設所有者」「建設・運営事業者」の3者が分かれている(図1)。

 約30万m2の土地を所有者から10年契約で賃借するのは三菱UFJリースだ。同社は事業費65億円を投じて、設計・建設を大和ハウス工業に発注する。完成後には大和エネルギーがメガソーラーを運営・管理し、発電施設所有者の三菱UFJリースが九州電力に売電するという枠組みだ。2014年3月時点で年間約8億円の売電売上を見込む。

 大和ハウスグループはEPC(設計・調達・建設)、O&M(運用管理)を担う形でこれまで43MWの産業用太陽光発電所を受注しており、今後、2015年度までに同様に合計100MWの再生可能エネルギーを利用した発電事業に取り組む計画だ。

炭鉱跡地を再利用

 宮若市は北九州市と福岡市の中間に位置する都市。明治時代からの炭鉱の歴史があるが、現在は全て閉山しており、跡地の再利用が課題となっている。

図2 宮若太陽光発電所。出典:大和ハウス工業

 今回メガソーラーを建設するのは旧貝島炭鉱跡地だ(図2)。メガソーラー自体は3つに分かれている。最大の宮若第1太陽光発電所(23万m2)は出力16MW。図2中央の部分だ。図2左上に宮若第2太陽光発電所(3万8000m2、1.9MW)と宮若第3太陽光発電所(3万2000m2、1.5MW)を置く。

 2013年6〜7月に相次いで着工し、第2発電所と第3発電所は2013年10月に完成を予定する。第1発電所は2014年3月に完成する計画だ。年間発電量として約2000万kWhを見込む。2013年3月時点で、福岡県では3番目の規模に当たるという。

 利用する太陽電池モジュールはLGエレクトロクニスの製品(出力260W)であり、約8万8000枚を敷設する。

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