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» 2014年01月06日 13時00分 UPDATE

スマートシティ:エネファームの補助金200億円、福島沖の浮体式洋上風力に280億円

政府が「好循環実現のための経済対策」として、総額5兆5000億円にのぼる補正予算を実施する。このうちエネルギー関連は930億円で、エネファームの補助金に200億円を割り当てる。さらに福島沖の浮体式洋上風力発電を推進する予算として280億円を盛り込んだ。

[石田雅也,スマートジャパン]

 2013年度の補正予算の中で、電力・エネルギーに関する項目は3つの分野にまたがっている。1つ目に「エネルギー関連」の予算があり、省エネ機器の導入支援に500億円、石油・天然ガスの安定確保に430億円を投入する。

enefarm_meti_sj.jpg 図1 200億円の予算で普及を促進する「エネファーム」。出典:経済産業省

 省エネ機器の予算のうち最大の200億円を費やすのが家庭用のガスコージェネレーション「エネファーム」の補助金である(図1)。従来型の給湯器と比べた価格差を補てんするもので、差額の2分の1と設置工事費の2分の1を支給する。1件あたり最高で43万円の補助金を受けることができる。

 このほか企業や家庭に設置して電力需要のピークを抑制する定置用リチウムイオン蓄電池に100億円の補助金を適用する。政府が目標とする価格と実際の購入価格の差額に対して、3分の2か3分の1を支給する内容だ。

 さらに工場や事業所に高効率の設備を導入する補助金として150億円を割り当てたほか、住宅やビルにHEMS(家庭向けエネルギー管理システム)などの省エネ設備を導入する補助金として50億円を配分する。

 電力・エネルギー関連の2つ目の補正予算は「イノベーション推進」の項目に含まれている。特に注目されるのは、85億円を投じて建設する「大型蓄電池等試験評価施設」である(図2)。

battery_meti_sj.jpg 図2 85億円の予算で整備する「大型蓄電池等試験評価施設」。出典:経済産業省

 大型の蓄電池は電力の供給状態を安定させるうえで重要性が高まっている。太陽光や風力のように出力が変動する再生可能エネルギーの拡大に伴って、発電所や変電所に大型蓄電池を設置する取り組みが増えてきた。ただし安全性などに不安な面があることから、国家予算で試験評価施設を早急に整備する計画だ。

 3つ目の補正予算は「復興の加速」を図るための施策に使われる。電力・エネルギー関連では福島沖で実施中の「浮体式洋上ウィンドファーム実証研究事業」に最大の280億円を割り当てた(図3)。

 2011〜15年度の5カ年計画で進めているプロジェクトで、すでに第1期の発電設備は運転を開始している。2014年度には第2期の発電設備を建設することが決まっていて、補正予算を使って計画を加速させる。

yojo_meti_sj.jpg 図3 280億円の予算で推進する「浮体式洋上ウィンドファーム実証研究事業」。出典:経済産業省

 同じ復興関連の補正予算の中には、発電設備と送電設備を連系させる大型パワーコンディショナーの試験施設を整備する費用90億円も盛り込まれた。蓄電池と同様にパワーコンディショナーの安全性などを評価するための施設を福島県内に設置する予定だ。

 経済産業省は2014年度にも総額1兆円を超えるエネルギー関連予算を要求している。節電・蓄電・発電の機能を国家レベルで引き上げることによって、日本を支える電力・エネルギーインフラを強靭な構造に作り変えていく。

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