太陽光発電と電力小売、ミサワホームが全国7拠点に拡大スマートファクトリ

住宅メーカー大手のミサワホームが電力小売の全面自由化を見据えて、太陽光発電の導入規模を拡大する。すでに稼働中の4拠点に加えて、3カ所の工場に発電設備を設置する計画だ。7拠点の合計で発電規模は7.2MW(メガワット)に達する。発電した電力を生かして小売事業も展開する。

» 2014年05月15日 09時00分 公開
[石田雅也,スマートジャパン]

 ミサワホームが新たに太陽光発電設備を導入する施設は、岡山・愛知・長野の3県に立地する住宅部材の工場である。福岡県の工場にも発電設備を増設する計画で、2013年に稼働した4カ所と合わせて7拠点に拡大する(図1、図2)。

図1 ミサワホームが太陽光発電を設置する7カ所の施設。出典:ミサワホーム

 7カ所の発電規模を合計すると7.2MW(メガワット)になり、年間の発電量は720万kWhを想定している。一般家庭で2000世帯分の電力使用量に相当する。ミサワホームは固定価格買取制度を通じて全量を売電して、年間に2億7500万円の収入を得る見込みだ。7カ所の投資額は約20億円になる。

図2 運転中の太陽光発電設備。出典:ミサワホーム

 ミサワホームは発電事業を拡大する一方で、電力小売事業も展開する。2013年11月に新電力の届出を完了して、2014年4月からグループ会社に小売を開始した。千葉県にある関東物流センターで発電した電力を買い取って供給している。

 今後は新電力として買い取った再生可能エネルギーをグループ以外の企業に販売するほか、2016年に予定されている小売全面自由化の実施後には住宅オーナーにも販売していく。すでに新築住宅を対象に蓄電池をレンタルで設置する事業を開始していて、小売と合わせて家庭の電力コストの削減を支援することにより住宅事業との相乗効果を発揮する狙いだ。

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