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» 2014年08月13日 11時00分 UPDATE

蓄電・発電機器:国内最大75MWの木質バイオマス発電所、高効率の再熱式ボイラーを採用

愛知県の半田市で国内最大規模の木質バイオマス発電所が8月中に着工する予定だ。木質チップやパームヤシ殻を燃料にして高効率で発電できる設備を導入する。通常の化石燃料と比べて燃えにくい木質バイオマスでも高い熱効率を発揮できるボイラーを採用する点が特徴である。

[石田雅也,スマートジャパン]

 住友商事グループの新電力であるサミットエナジーが木質バイオマス発電で国内最大の規模になる「半田バイオマス発電所」の建設計画を愛知県内で進めている。発電規模は75MW(メガワット)で、8月中に工事を開始して2016年度中に運転を開始する計画だ。同じ住友グループの住友重機械工業に発電設備を発注して、建設の準備に入った(図1)。

sumitomo1_sj.jpg 図1 「半田バイオマス発電所」に導入する発電設備のイメージ。出典:住友重機械工業

 最近のバイオマス発電で多く使われている「循環流動層ボイラー」を中核にした発電プラントを採用する(図2)。循環流動層ボイラーは燃焼によって発生したガスを高速で循環させて、高い熱効率を得られる点が特徴である。ボイラーで効率よく作った蒸気をタービン発電機に送って発電する仕組みだ。

sumitomo2_sj.jpg 図2 循環流動層ボイラーを中核にした発電プラントの構成。出典:住友重機械工業

 さらに半田バイオマス発電所では「再熱式」の設備にして効率を高める。タービン発電機から再びボイラーに蒸気を戻して再加熱する方式で、再加熱しない場合の熱効率が35%程度になるのに対して再熱式では40%程度まで向上する。より少ない木質バイオマスを燃料にして発電することが可能になる。

 燃料には木質チップのほかに、東南アジアから輸入するパームヤシ殻も利用する予定だ。木質チップやバームヤシ殻は石炭などの化石燃料と比べて水分を多く含んでいることから、燃焼温度を上げにくい難点がある。循環流動層ボイラーでは通常の火力発電用のボイラーの温度(1300度以上)よりも低い800〜900度で効率的に発電することが可能になる。

 住友重機械工業は現時点で日本最大の木質バイオマス発電所である「川崎バイオマス発電所」(発電能力33MW)にも循環流動層ボイラーを納入している。

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